docomoが「ずっとドコモ割コース」を新たに新設し、2年縛りを受け続けてくれるユーザーのための長期優遇サービスを開始したことが話題になっています。
docomoでは2年縛りの無いコースとあるコースを今後選べるようにしており、2年縛りなしのコースでは解約金などがかからないようになる一方で長期優遇サービスが受けられない仕組みに、2年縛りをこのまま継続してくれるユーザーにはこれまでもあった長期優遇サービスを更に強化して提供していく方向に進んでいくようです。
兼ねてから要望の多かった長期ユーザーへの優遇措置がこのたびdocomoが強めたわけですが、では現在docomoを含めて携帯キャリア各社においてどのような長期優遇サービスがあるのかというのは気になるところかと思いますので、その詳しい説明を今回は行いたいと思います。
長期優遇サービス:通信料編
各キャリアにおいて長期優遇のサービスは複数ありますが、まず気になる点として長期ユーザーにどんな割引があるのかを確認してみましょう。
長期利用者への優遇サービスはいくつもあるかと思いますが、その中でも割引というのは一番気になる部分でしょう。
この割引についてまず4つのキャリアで比較してみましょう。
この簡易的な比較表でもわかるように、割引という意味ではdocomoが頭一つとびぬけた長期利用者優遇サービスを行っています。
docomo | au | Softbank | Y!mobile | |
長期割引 | ずっとドコモ割 | 特になし | 特になし | 26ヶ月目から1000円引き (ただし25か月目に1000円値上げで実質プラマイゼロ) |
docomoのずっとドコモ割
より詳しく今現在docomoで行われている長期優遇の内容を説明していきましょう。
docomoでは2016年6月1日より、解約金がなくなる「フリーコース」と解約金は継続するもののその分長期優遇サービスが受けられる「ずっとドコモ割コース」を選ぶことが出来るようになります。
この内ずっとドコモ割コースを選ぶことで、docomo利用者は通信費が継続利用期間や契約プランによって毎月割引がされる「ずっとドコモ割」を適用することが出来ます。
ずっとドコモ割は10年以上の長期ならばデータSパックから、それ以外でもデータMパックやシェアパック5でこの割引が適用されます。現状「4年以上」docomoを使っていればいくらかは両機利用の割引を適用させることが出来ます。
具体的な毎月の割引金額は以下の通りです。
最も安い金額になってしまうと100円しか毎月割引されないものの、10年、15年とdocomoを使っている期間が長くなればなるほど割引が増え、家族全体で使うパケットの量が大きければ大きいほどに割引も強くなってきます。
auやSoftBankで同等の割引系特典が2016年4月現在ないのが不思議ですが、このようにdocomoではしっかりと割引を4年目からの長期ユーザーに与えてくれています。
ずっとドコモ割の注意点は、例えばシェアを組んだ回線全体に割引が入る訳ではありません。代表回線として設定させた回線のみが割引の対象となるため、docomoでシェアを組む場合は一番長く使っている人をシェアの代表にするとより長期契約の恩恵を受けることが出来ます。
割引以外の長期優遇比較
割引に関してはdocomoしかめぼしいものはないわけですが、割引以外にも長期優遇のサービスはあるため、そちらを比較してみましょう。
まずは簡易的な表です。
docomo | au | Softbank | Y!mobile | |
その他長期優遇 | 更新ありがとうポイント | 長期優待データギフト
16ヶ月経過回線からの機種変更優遇 |
長期優待ポイントアップ | 26ヶ月目から1000円引き (ただし25か月目に1000円値上げで実質プラマイゼロ) |
キャリアによって実施する長期優遇の特典が異なるため、個別に見ていきましょう。
docomo
更新ありがとうポイント
docomoが今回「ずっとスマホ割コース」を新たに作った中で、長期優遇向けの施策として「更新ありがとうポイント」というものを用意しています。
これは2年間の定期更新期間が来るたびに、毎回3000ポイントがプレゼントされるというもので、次の機種変更時などに非常に役立つものになっています。
貰えるのは2年縛りが更新される2ヶ月間のタイミングで、貰う前に一回申し込み手続きが必要になります。ポイントは有効期限が6ヶ月です。期間限定ではあるものの十分な期間ありますし、何より機種変更以外のショッピングにも使えるので貰っておいて損はないでしょう。
このポイント施策は結構評価できる内容ではないでしょうか。通信費割引と合わせると2年間総額での割引金額は結構大きくなりそうです。長期優遇を率先して実践しているのはdocomoと言えそうです。
au
auやSoftbankではdocomoほどの優遇策は出てきていませんが、docomoが拡充したことを受けて今後強化してくるかもしれません。
そのため今はまだそれほど揃っていないですが今後のへの期待からあまり強い非難をする必要もないでしょう。とりあえず現状ある長期優遇サービスを確認しておきましょう
長期優待データギフト
auでは5年以上の利用者に対してデータギフトのサービスを行っています。
対象は5年以上(8年、10年で更に変化)の契約、尚且つ料金プランをカケホプランを契約してデジラアプリなどの設定をしている必要があります。
内容は3ヶ月ごとにデータ通信量を増量してくれるというものです。契約年数と契約データプランによって優待されるデータ通信量は違ってきます。詳しくは次の表から確認できるでしょう。
そこまで大きなデータ追加がされるわけではないのですが、優遇施策の一つにはなっています。
機種変更の割引増額
長期優遇ではないもののドコモにおける「ありがとう10年スマホ割」のような存在としてauにはauスマホチェンジ割などの機種変更で割引増額向けのキャンペーンを定期的に実施しており、こちらも長く使っている人には見逃せない内容です。
大体の場合が16ヶ月という期間が必要です。この16ヶ月は契約期間ではなく、前回の機種変更を含む契約からの経過期間です。要は機種変更を長くしていないユーザーには特別に割引を増やすので機種変更をしてね、という長期優待的なサービスです。
昔は割としょぼいスマホばかりだったのですが、最近は型落ちでもスペック十分の機種が出てきたこともあって、このキャンペーンの効果が活きています。普通に高性能なスマホが一括1万円もしくは実質1万円の低価格となっているため、長期でもないauユーザーでも恩恵が実は大きい施策の一つです。
Softbank
長期継続ボーナス
Softbankの長期優待特典は「長期優遇ボーナス」と呼ばれるポイントアップ施策になります。
Softbankでは利用料金に応じてTポイントが溜まる仕組みを採用していますが、これが長期利用になるとポイントの溜まる倍率がアップするというものです。
条件はスマ放題のプランに加入していることになるため、ホワイトプランでは無理です。そしてTカードと番号登録による連携が必要になってきます。
長期優待は3年目から始まるものの、次のクラスアップは11年目以降からという3~10年目のユーザーに変化のない残念な内容になっています。
かなり内容的には厳しいものが含まれているでしょう。
Y!mobile
長期割引特典
Y!mobileも一応は長期利用向けの特典はあるものの、ほとんど利用者にとっては変更点のない内容になっています。
かつてはPHS系のプランに一時長期優遇キャンペーンが行われていましたが、現在行われているのはスマホプラン1000円引きの延長のみです。
もともと新規契約時やスマホプラン初契約時に、2年間のキャンペーン価格として1000円引きされていたのですが、それが2年間を超えても延長するというタイプの特典になっています。
料金的に安くなることはなく現状維持ということになります。恐らくは既定路線の内容でしょうから、そこまで大々的な内容ではないかもしれません。
そもそもY!mobileブランドになってまだ日にちが浅いですから、長期優遇を求めてる声も少ないでしょう。Y!mobileのメリットは格安SIM並みに安い料金にあるのかもしれません。
今はdocomoの独壇場も、auやSoftbankも追随するニュースあり
長期優遇のキャンペーンや特典内容をこうして比較してみると、docomoの内容が際立っているのがわかるかと思います。
毎月の通信量を安くしてくれるのはもちろん、自由な使い道を選べるポイント配布など他社にはないメリットを感じさせてくれます。
auやSoftbankはそれに比べると大分内容的には薄く、どうやっても好意的には伝えることは出来ません。
ですがあえてこの2社をフォローするならば、今回のdocomoが行った長期優遇に対抗して、今後何らかの特典追加を出すという報道もあるためそちらを見てから比較検討を考えたほうが良いかもしれません。
とりえあえず今はdocomoが最も利用者への還元を考えていますが、今後他社にも追随してもらいたいというのが今回の比較内容からは望まれます。