楽天モバイルから発売されているデュアルSIMスマホであるAQUOS senes4 liteの利用を発売日から行っているため、こちらのスマホのレビューを行います。
今回はAQUOS sense4 liteという楽天モバイル専売のモデルのレビューですが、docomoやSIMフリーで発売されているAQUOS sense4にもほぼ流用できる内容かと思います。
AQUOS sense4 「lite」というネーミングのため、性能や機能が落ちる、と思われるかもしれませんが、むしろ機能アップしている部分があるのでその辺も触れていきます。また楽天モバイルではポイント還元など回線とセット契約することによってオトクに契約することができるので、その辺りのメリットといったところも紹介していきます。
AQUOS senes4 liteについて スペック・外観
AQUOS sense4 lite | |
OS | Android 10 |
CPU | Snapdragon 720G |
RAM | 4GB |
ROM(micro SD) | 64GB(最大1TB) |
重量 | 176g |
バッテリー | 4570mAh |
サイズ | 148×71×8.9 |
リアカメラ | 1200万(標準))800万(望遠) |
インカメラ | 800万 |
その他 | 防水・防塵 おサイフケータイ FMラジオ MIL規格19項目 |
特徴
- Snapdragon 720G搭載で高性能化
- 防水・防塵、おサイフケータイ、MIL規格にも準拠
- 前面指紋認証センサー搭載、顔認証にも対応
スペックのところではSnapdragon 720Gに対応したところが大きなポイント。
スナドラ450や630といった性能的に弱かったCPUばかりだったAQUOS senseでしたが、今回は性能的に不満が非常に少ないSnapdragon 720Gを搭載。
価格として3万円前後あるいはそれ以下の金額で購入できる機種にスナドラ720Gを搭載しているというのは、それだけで性能周りにおいて安心感が強くなります。
もちろんAQUOSスマホ全般で用意されている防水・防塵機能、おサイフケータイ機能も搭載。加えて悪状況での動作も可能であるMIL規格にも準拠しています。
他にもバッテリー容量が4500mAh以上、省電力ディスプレイ、といったミドルレンジの機種に必要とされがちな要素を揃えています。
AQUOS senes4 liteの特徴的な機能
まずはAQUOS senes4 liteに用意されている特徴的な機能、便利機能というものをまとめていきましょう。
AQUOS senes4 liteは低価格スマホということで個性的な機能の高さというものはないものの、ユーザーにとって使いやすい機能といったものがしっかりと用意されているスマホです。
- 防水・防塵
- おサイフケータイ
- MIL規格準拠
といった、普段の利用に際して使いやすさを大きく向上させてくれる機能を中心にしっかりと備えられています。
ここにいくつかAQUOSシリーズで用意されている機能がそのまま利用できるようになっているので、そちらを確認していこうと思います。
防水・防塵、おサイフケータイ、MIL規格19項目
ここからは機能についての説明を行っていきましょう。
まずは本当に基本的な機能となりますが、AQUOS senes4 liteは
- 防水・防塵
- おサイフケータイ
- MIL規格19項目(衝撃/防湿/高温/低温/低圧/氷結といった項目への耐性)
といった「使いやすさ」と「安心」を得られる機能が用意されています。
こちらの防水・防塵とおサイフケータイを両立させたSIMフリースマホというのは決して選択肢が多くない中で、今回安くて性能も高いAQUOS senes4 liteがそうした機能を用意してきているのは魅力を感じるところです。
どちらの機能も必要としているユーザーは多いと思うので、この基本的な日本向け機能が用意されている点は評価できます。
さらにMIL規格といった過酷な状況でも動作可能な堅牢性といったものも有しており、アウトドア趣味を持つユーザーにとっても環境を気にせず利用できるというメリットを持つものになっています。
この基本的な機能の充実といったところはAQUOS senes4 liteの良さです。
指紋認証センサーのPayトリガーとジェスチャー機能
今回のAQUOS senes4 liteから搭載された機能として指紋認証センサーを使ったPayトリガーといったものがあります。
こちらは指紋認証センサーを長押しすることでアプリが起動するという、いわゆるショートカットキー的な役割となります。
最初は楽天Payが起動するアプリに設定されていますが、他の決済アプリに変えることも出来ますし全く異なるタイプのアプリを設定することも出来ます。
わかりやすい位置・操作で好きなアプリを呼び出すことが出来るようになってるんで、AQUOS sense4 liteの中では結構使いやすい便利機能です。
ちなみにこの指紋認証センサーではジェスチャー機能も有効化することができ、ホーム画面にナビゲーションキーを表示させなくても指紋認証センサーをスワイプすることで進む・戻るを操作することが出来ます。
こちらも使い方次第では便利になるんで使ってみるとより画面が広く表示されます。
なおAQUOS sense4 basicでは指紋認証センサーがないためにこの指紋認証センサーを活かした機能は利用できません。
Googleアシスタントキーや電源ボタンのショートカット機能も
上記のショートカットキー機能であるPayトリガーに似た機能として、Googleアシスタントキーや電源ボタンのショートカット機能といったものも用意されています。
どちらもハードウェアキーとなっていて、アプリ起動が可能です。
ただしこちらのハードウェアキーは一部のアプリ起動のみとなっており、Payトリガーのような自由度はありません。
Googleアシスタントキーはその名の通りGoogleアシスタントのみの起動に。
電源ボタンは長押しでGoogle Payが、2度押しでカメラが起動します。
この起動アプリは固定となっているため、自由度というところでは評価できないものの、一応機能としては便利なものになっています。
ゲーミング設定も用意、不具合も解消
今回のAQUOS sense4 liteは後述しているように性能が一気に高くなりました。
これによってゲーム操作にも最適化されたモードというのも用意され、それを活かすことが出来ます。
AQUOS sense4 liteのゲーミング機能では、
- ゲーム以外の動作や通知のブロック
- ゲームに最適化した画質とパフォーマンス
- 録画や検索設定
といったものが使えるようになっています。
具体的な効果というものを感じるほどの劇的な変化があるというわけではないですが、ゲームも快適にできるようになった中でゲーミング機能も使えるというのはユーザー側にとってはメリットとなるでしょう。
カメラ機能
カメラ機能は具体例を中々見せにくいのですが、用意されている撮影機能として
- スロービデオ
- 背景ぼかし
- タイムラプス
- AIオート撮影
- おすすめプラス
- Googleレンズ
- インテリジェンスフレーミング
といったものが用意されています。
AQUOS sense4/lite/basicの違い
スペック
sense4 | sense4 lite | sense4 basic | |
重さ | 177g | 176g | 176g |
カメラ | 標準 広角 望遠 |
標準 望遠 |
標準 望遠 |
RAM | 4GB | 4GB | 3GB |
LTE Band | 1/3/5/8/12/ 17/19/18/39 |
1/2/3/5/8/12/ 17/18/19/39/41 |
1/3/5/8/12/ 17/18/19/28/41 |
SIMスロット | nanoSIM/ (nanoSIM SIMフリー版) |
nanoSIM/eSIM | nanoSIM |
指紋認証センサー | 〇 | 〇 | × |
価格
価格 | 値引き施策・キャンペーン | |
AQUOS sense4 (docomo) |
37,224円 | |
AQUOS sense4 (SIMフリー/OCNモバイルONE) |
27,280円 | OCNモバイルONE回線とセットで19,800円 MNPとオプション加入で13,200円 |
AQUOS senes4 lite (楽天モバイル) |
25,001円 | 回線セットで25,000ポイント 楽天モバイル回線が1GB未満0円 |
AQUOS sense4 basic (Y!mobile) |
36,000円 | 機種変更で7,200円引き 新規・MNPで15,840円引き |
スペックの違いや価格の違いは別記事でも扱いましたが、このようになります。
特に安さが目立つものになっているのは
- 楽天モバイルの契約込みの実質価格
の内容。
そもそも定価が32,600円から7,000円近く値下がりし、楽天モバイルユーザーでも機種変更2万円台での契約が可能に。
楽天モバイルをまだ持っていないという人であれば、回線と一緒に契約することによってなんと25,000円分の楽天ポイントがもらえるようになっています(要Rakuten Linkでの通話10秒が必要)。
これによってAQUOS sense4 liteは実質1円という恐ろしい安さを実現しており、楽天からの機種変更はもちろん、他キャリアを使っていても追加で契約付きの購入をしてもいいです。
楽天モバイルは回線セットでも1GB未満の使用量ならば0円維持が可能なため、そちらを利用してサブ回線として維持するだけで実質1円でこのAQUOS sense4 liteが契約できるようになるため、この楽天モバイルの契約は非常にお得です。
AQUOS sense4 liteのカメラ性能
AQUOS sense4 lite | |
標準レンズ画素数 | 1200万画素 |
望遠レンズ画素数 | 800万画素 |
静画・動画機能 | AIオート補正
手振れ補正 白飛び/黒潰れ警告 水準器 フォーカス設定 QRコード認識 |
インカメラ画素数 | 800万画素 |
AQUOS sense4 liteのカメラ性能についても検証をしていきます
今回は基本的に標準レンズの撮影を中心に行っています。
現在AQUOS sense4 liteの望遠レンズでは明らかな初期不良が発生しており、まともに使えるものにはなっていません。
そのためカメラは標準レンズの利用が中心となってくるかと思います。まあ望遠とかそうそう使わない・・・ですよね?
昼間
夜間
望遠
標準レンズでの撮影能力は決して低くありません。
逆光が強くてコントラスト差が出やすい場面でも一定の安定感を持っていてしっかりと色が残りおかしな露出にもならずに撮影が出来ます。
夜景も多少は撮れますが、白飛びはしやすいものになっている点は否めません。また実際の景色よりも大分明るくなってしまうことが多く、特に空が明るく撮影されてしまうことがありました。
また望遠に関しては問題が多く、これについてはデメリットの項目で後述していきます。
もう見てわかるようにボケ過ぎてアプデを待たないと使い物になりません。
AQUOS sense4 liteレビュー・評判・評価
機能やカメラ能力についての確認はしたので、次はAQUOS sense4 liteがどのようなスマホであるかというところを各種検証していきます。
ベンチマーク・ゲーミング性能
AQUOS sense4 lite | |
SoC | Snapdragon 720G |
RAM | 4GB |
ディスプレイ | 約5.8inch (Full HD+) |
まずスマホの性能についてわかりやすい指標がベンチマークアプリの数値です。
利用したベンチマークアプリは
Antutu
AItutu
GeekBench
の3つ。
それぞれの数値は以下のようになります。
Antutu(Ver8.4.3)
Antutu | AQUOS sense4 lite | Xperia 10Ⅱ | iPhone SE2 |
---|---|---|---|
スコア合計 | 253800 | 166633 | 489511 |
CPU | 98912 | 71516 | 143805 |
GPU | 51405 | 26082 | 204698 |
MEM | 48649 | 37064 | 62087 |
UX | 54834 | 31971 | 78921 |
AI版Antutu
AItutu | AQUOS sense4 lite | Xperia 10Ⅱ | iPhone SE2 |
---|---|---|---|
スコア合計 | 161634 | 88825 | ─ |
画像分類 | 85657 | 44182 | ─ |
オブジェクト検出 | 75977 | 44643 | ─ |
GeekBench5.0
Geekbench5.0 | |
---|---|
SCS | 570 |
MCS | 1755 |
OCL | 1180 |
─ |
AntutuベンチスコアはSnapdragon 720Gに変わったことによって大幅にアップ。
今まで11万点だったAQUOS sense3から一気に25万点というスコアにアップしており、性能面が大きく進化したのがわかります。
普段使いにおいて快適さを感じるのが大体20万点ぐらいからなので、このスコアを見せるAQUOS sense4 liteは普通のスマホ利用においては性能における問題というのをほとんど見せることがない、と評価できるほどの実力を持っています。
これまでの廉価モデルAQUOSがどれも性能面で弱さを見せていたことを考えると、このAQUOS sense4 liteの進化は非常に高いものになっていると評価することができるでしょう。
ゲームもかなりヌルサク感強めに動いてくれます。
余程の負荷があるゲーム以外は価格を考えた時の動作の満足感というのは高くなるはずです。
最高画質設定でも3Dモデルがしっかり動くゲームというのも出てきてくれます。
ただ一点気になる点として、動作自体は良いもののタッチ反応が鈍い時があるため、音ゲーなどタッチレスポンスが求められるゲームとの相性は良くないのを感じます。
この点はゲーム目的でも購入しようという人は注意してもらいたいです。
デメリットのところでも触れていますが、タッチの反応がない時というのがあるため、スコアを競うゲームではストレスを確かに感じてしまうものになっています。
アプリ起動速度・ストレージ読み書き速度
ベンチマークスコア以外にもスマホの性能を図る指標としてアプリの起動時間も確認し、他の機種と比較してみます。
ベンチマークスコアの数値が実際の利用シーンにおいて数値通りの性能を見せるのかということを判定します。
本来は動画などで起動の瞬間を見せるべきなのでしょうがそんな環境はないので手動計測の時間を表にまとめました。
AQUOS sense4 lite | Xperia 1Ⅱ | iPhone SE2 | |
ポケモンGO | 約6秒 | 約2秒 | 約2秒 |
デレステ | 約11秒 | 約3秒 | 約2秒 |
ストレージの読み書き速度もAndroBenchで確認しています。
書き込みも読み込みも残念ながら格安スマホクラスとなっています。流石にこの点にはコストはかけられなかったようです。
バッテリー性能
楽天版公表バッテリースペック | |
バッテリー容量 | 4570mAh |
連続通話時間 | 約63.3時間 |
連続待受時間 | 約1020時間 |
電池持ち時間 | ─ |
容量と機能からの期待されるバッテリー性能について
100%からのバッテリー状況 | |
放置状態20時間 | 95% |
ミリシタライブ(MV)10回連続 | 93% |
Antutu5回連続 | 92% |
動画2時間視聴 | 94% |
- 輝度はすべてオート(おおよそ室内灯に最適化)
バッテリー性能は恐らく2020年に発売されたスマホの中では最強です。
発熱もないためかとにかくバッテリーが減る場面というのが少なく、長時間放置してても減らないのはもちろん、動画を数時間見ても全く余裕という良さを見せてくれます。
このバッテリー性能の高さはAQUOS sense4 liteの一番の強みであり、ビジネス用に使うスマホとして利用した時に電池状況を心配しなくていいというメリットが生まれます。
圧倒的なバッテリー性能となるため、このポイントを重視するならAQUOS sense4 liteを選ぶべきです。
発熱
発熱についても検証を行ったので参考にしてください。
ベンチアプリ、ゲームアプリを複数回連続で起動した状態の温度です。
Antutu | バッテリー温度 | CPU温度 |
---|---|---|
1回目 | 33.9℃ | 38.1℃ |
2回目 | 34.5℃ | 40℃ |
3回目 | 34.7℃ | 40.1℃ |
4回目 | 34.9℃ | 42.3℃ |
5回目 | 35.3℃ | 43.1℃ |
ミリシタMV | バッテリー温度 | CPU温度 |
---|---|---|
1回目 | 30.7℃ | 37.2℃ |
2回目 | 32℃ | 37.5℃ |
3回目 | 31.8℃ | 40.2℃ |
4回目 | 33.2℃ | 38.1℃ |
5回目 | 33.5℃ | 38.5℃ |
室温22℃・エアコンあり
発熱はエアコンが効いており温度計よりも体感で温かいと感じる中でも高くならないのはかなり快適です。
発熱を伴ってしまうとバッテリー性能にも影響がでてしまうわけですが、このAQUOS sense4 liteでは発熱がしっかり抑えられていることによって、バッテリー性能に対しても影響をほとんど与えていません。
この発熱に対する耐性の高さといったところもAQUOS sense4 liteにおいては高く評価することができ、長期的に使おうと思った際には安心できるポイントになってくるはずです。
AQUOS sense4 liteのデメリット
カメラに初期不良あり。カメラを使わなければ問題はないが、不良分を考えると高く感じる
AQUOS sense4 liteのデメリットでまず真っ先に挙げられるのは、2020年11月時点では望遠レンズの初期不良でしょう。
こちらは今後アプデがされれば治るかもしれませんが、2020年11月時点では修正もされていないために明らかなデメリットです。
さっきの写真の作例のところでも見ている通り、望遠レンズはピントが合わないボケ写真になってしまいます。
どんなに頑張って設定を弄ってみてもこのザマなので、シャープと楽天側にしっかり修正をしてもらわないと使い物にならず、実質シングルカメラ状態です。
ぶっちゃけこんな望遠レンズを載せてくるのであれば、最初からシングルレンズにしてもらって価格を安くしてもらった方が満足度は高かったです。
これはsense4とかでは起きないAQUOS sense4 lite特有の問題のようで、せっかくAQUOS sense4 liteを選んだのに裏切られた気分です。
現状何をやっても望遠レンズの写真は改善する気配がなく、公式の修正を待つしかない上にそれがいつになるかわからないという状況はデメリットでしかありません。
まずこのカメラの初期不良はAQUOS sense4 liteの重大な問題です。
性能は良くてカクつくこともないが動きが「遅い」
AQUOS sense4 liteのもう一つ大きなデメリットは、動きの「遅さ」があります。
AQUOS sense4 liteはスナドラ720Gを搭載しており、この後に紹介するようにゲームも操作できる快適な性能を持っているものの、実際にいろんな操作をしていると次のような問題があります。
- 文字入力のフリック反応が遅い
- タッチ後の画面切り替えなどが遅い
- スクロールの速度が出ない
といった動作の部分で「遅い」と感じることが多々あります。
これは同じスナドラ720Gを搭載したRedmi Note 9Sと比較しても感じるポイントで、CPUが同じなのに体感としての動作はRedmi Note 9Sの方が良いものになっています。
正直価格を考えれば多少動きが遅いのは余裕で許容できるものではあるのですが、スペックの割には動きの遅さを実感しやすいのは気になります。
ゲームとかが快適に動かせる一方で、こうした動作の基本的な部分で遅く感じられてしまうのはAQUOS sense4 liteを使っていて残念に感じたところです。
注意点としてはこれは決してカクつくとかガクガクしてしまうというよな動きの悪さではありません。あくまでも動きが性能の割に「遅い」場面があるために、ガクガクするようなスマホのストレスとはまた違ったものになっています。
動き自体はなめらかではあるのですが、反応がゆったりとする場面が特定の動作において目立つものになっており、そこが結構気になります。
特に文字入力のフリックのゆったり感は、せっかくそこまでの操作を快適に続けていたのに文字入力でタッチの感覚がズレたものになるため、違和感が凄いものになってきます。
スナドラ720Gの性能やRedmi Note 9Sの動作を考えると、これはAQUOS sense4 lite側の処理や設計の問題になってくるため、その辺りの詰めの甘さというのを感じられてしまいます。
スピーカーはモノラル、音量最大では音が割れるまではいかないものの判別しにくい
この価格帯のスマホにスピーカーまで求めるのは酷ではあるものの、モノラルな上に音量を上げるとごちゃごちゃしてしまうようになり品質の低さというのは感じます。
臨場感といったものが足りないものになっており、その辺り音響面で期待できるようなスマホではありません。
動画とか音楽を楽しむのであれば、イヤホンを使うなどをしたほうが良いです。
64GBは正直少ない、SDカードの利用は前提
AQUOS sense4 liteおよびAQUOS sense4シリーズのストレージ容量は64GB。
しかもシステム領域に使われているため実際にユーザーが使えるのは40GBちょっと。
これだと流石に少ないためにSDカードの利用は前提となります。
ただAQUOS sense4ではSDカードを使うとDSDV運用が出来なくなる一方で、AQUOS sense4 liteはデュアルSIM運用と併用してSDカードが使えます。
AQUOS sense4 liteのメリット
動きが遅い時はあるものの、ゲームなどはかなりサクサク動かせて気持ちが良い
AQUOS sense4 liteは動きが遅い場面があります。
ただそれもあくまでも一部の限られた場面となっており、基本操作自体に関してはサクサク感が強いです。
特にゲームでサクサク動かせる場面が目立ち、これまでのAQUOS sense3なんかよりも断然ストレスが少ないです。
フォートナイトや原神なんかも多少画質を落とせばカクつきゼロで動かすことも出来てしまうため、価格の安さからは信じられないほどにゲームも安定してできるスマホになっています。
ポイント還元で実質2.5万円のスマホとして考えた時に、高負荷3Dゲームもできるというところは高く評価できるポイントとなります。
ゲームもできる格安スマホ、といったものになっているのは、このAQUOS sense4 liteの大きな強みです。
他にもスクロールの遅さはあるものの、カクカクしたりガクガクしたりといった挙動は一切ないため、基本的な性能の高さというのを感じる場面は多々あります。
デメリットとして一部の動作の重さがあるものの、それもある程度許せてしまうぐらいに普段の操作においてはヌルサク感が価格以上のものになっているため、この点はAQUOS sense4 liteにおいてまず一番に評価できるポイントです。
バッテリー性能の高さは唯一無二感が強い
AQUOS sense4 liteにおいて次に評価できるのはバッテリー性能の高さ。
このバッテリー性能の良さは他のスマホでもまず見られないレベルです。
4500mAhを超える容量にIGZOパネルという組み合わせによってバッテリー消費量が最近のスマホにしてはかなり抑えられています。
普通に充電しなくても数日使える安定感を持っているんで、ビジネス用途の端末としても待ち受け用の端末として持ち歩くのに適しています。
充電環境が少ない中でもバッテリー持ちを気にしなくて良いものになるんで、こちらの安心感はAQUOS sense4 liteのメリットです。
さらに発熱が弱めのゲームなら何時間もプレイできる強さを持っているため、軽めのゲーム用に利用するのも良いでしょう。ポケモンGOやドラクエウォークなんかの位置ゲーを長時間起動しても問題がないバッテリー持ちの良さです。
防水・防塵・おサイフ・eSIM・排他利用にならないSDカード・MIL規格という機能性
AQUOS sense4 liteの良い部分はこの性能、このバッテリー持ちの良さに加えて、日本向けの機能を中心に便利機能が揃ってます。
- 防水・防塵
- おサイフケータイ
- eSIM
- デュアルSIM状態でSDカード利用(AQUOS sense4では不可)
- MIL規格19項目(高温・低温環境での動作、耐衝撃、塩水への耐性等)
といった機能が用意されており、スナドラ720Gを搭載して3万円以下での契約が出来るスマホにこの機能というのは多くの人が「こういうスマホが欲しかった」と思えるスペックになっています。
この利便性の高さを持ちながら、ゲームもサクサク動かせて安い価格で買えるというのは「低価格高機能高性能スマホ」が欲しかったという人には最適解の機種になることでしょう。
楽天モバイルのAQUOS sense4 liteはポイントが高額、OCNモバイルONEのAQUOS sense4は価格が安くておトク度が凄すぎる
AQUOS sense4 lite及びAQUOS sense4の最後のメリットはコスパの良さです。
AQUOS sense4 liteは楽天モバイルで高額ポイントが付いて実質2.5万円前後になる上に、1年間維持費0円の回線がついてきます。
AQUOS sense4のSIMフリー版は色々なMVNOで販売されますが、OCNモバイルONEだと回線とセットで2万円以下となる価格での販売です。こちらは回線の維持費がかかるのでそこは注意したいですが、それでも安さ・コスパは他の追随を許しません。
特にコスパが良いのは楽天モバイル。
契約とセットで安くなるのはOCNモバイルONEも同様で、端末価格自体はこちらの方が上ですが、契約の維持費が1年間無料で済むというのはトータルでの支払いを見た時にやはりおトク度が高いです。
OCNモバイルONEの場合はBL問題の関係で半年から1年は回線維持が必要となるため、安全かつ正攻法に安くAQUOS sense4 liteを手に入れるなら楽天モバイルで、でしょう。
docomo版のAQUOS sense4もdocomo全体のスマホの価格と比較すると安いですが、MVNOの方がより安さが目立つものになっています。
この安さ、このコスパでこの性能のスマホが手に入るというのはAQUOS sense4 liteのメリットであるのは間違いありません。
AQUOS sense4 lite総評:初期不良や気になる動きの遅さはあるが、価格を考えればかなり満足度が高いSIMフリースマホ
AQUOS sense4 lite及びAQUOS sense4は買いです。
初期不良や動きの遅さが文字入力やスクロールにあると言っても、それを補うだけの実力と使いやすさを備えているのがAQUOS sense4シリーズと言えます。
カメラの望遠レンズの初期不良は確かに問題ですし、文字入力やスクロールの速度が遅くて快適さが損なわれるというのは影響としては決して低くありません。
それでも全体的にこのスマホを見ると、望遠レンズの利用頻度は決して高くないでしょうし、動作もガクガクするようなものではないために許容できる範囲かと思います。
それぐらいの主だった問題だけで、ゲームもできる程にパワーを持ったCPUで軽快な操作が可能になり、日本向け機能である各種利便性の高い機能を有し、さらに契約するMVNOを賢く選べば非常に安く購入できるものになっています。
これだけのコスパの良さを見せてくれるのがAQUOS sense4 lite及びAQUOS sense4という訳で、多少の問題があっても魅力が削がれることはありません。
特にMVNOの契約付きでの価格の安さは格安スマホ市場をかなりぶっ壊してきています。
楽天モバイルでは維持費0円で端末2.5万円、OCNモバイルONEは維持費こそかかるものの端末が2万、MNPなどで契約すれば約1.5万円で契約できるようになるというのは、あまりにもコスパが良すぎます。
ゲームもできる性能と防水やオサイフを備えながら安く契約できるということで、今後しばらくの間は格安スマホ界においてAQUOS sense4シリーズ以外を選ぶ理由というのが無くなるぐらいの「格安スマホの決定版」感が強いです。
多少問題や難を感じる操作というのが見られるものの、それらがあっても許せるぐらいのコスパの良さをみせているんで買いだとオススメ出来ます。
ぶっちゃけAQUOS sense4 liteではなくAQUOS sense4ならばカメラの初期不良もないために、docomoで契約したりOCNモバイルONEで契約するのは間違いではないはずです。
デュアルSIMでSDカードが使えないという弱点がAQUOS sense4にはあるものの、それを補って余りあるだけの高性能さと高機能さ、そして安さというものを持っているのでliteに限らずsense4シリーズも買いでしょう。
2020年の終わりに、遂に格安スマホの決定版となる最高クラスのコスパを見せる機種が登場してきたため、低価格なスマホを手に入れたいのであればこちらをまずは選ぶようにしましょう。