去年の12月に発売されたauのLTE対応スマートフォンの白ロムが予想以上の速さで値下がりしている。
今回の安売り機種は世界的なヒットを記録し、日本でも利用者が多いGALAXYシリーズの1つ。
GALAXY S3 Progre SCL21というau版のGALAXY S3の白ロムがなんと、破格とも言える25000円以下で売られている。
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高スペックスマートフォンが25000円!
このGALAXY S3 Progre SCL21はauのLTE対応機種としては、非常にお手頃な価格でなおかつ性能も申し分の無い白ロム端末ではないだろうか。
何せ旧3G機種で発売からそろそろ1年というHTC Jが、キャリアを通じてキャッシュバック付き0円で投げ売られているにも関わらず、白ロムが未だに27000円前後の値を付けている。これと比較すると発売まだ4ヶ月ほどのLTE対応機種であるSCL21の今回の安さが際立っているのがおわかりいただけるだろう。
SCL21について、動作の快適さはさすがGALAXYシリーズといった安定感を誇っている。CPUが(「GALAXY S3」の名を持つ国際版GALAXY S3やdocomoのGALAXY S3αらがクアッドコアなのに対して、)docomo版無印GALAXY S3同様デュアルコアと、スペック的には「本物の」GALAXY S3より劣ってしまっているものの、動作については何一つ不満を持つことはないものと思われる。ストレスを感じずに操作できる数少ないAndroidスマートフォンであることは間違いない。性能と値段のコスパは現存するお得な白ロム機種の中でもトップクラスのはずだ。
唯一の注意点としては液晶画面の焼き付きが激しい点だろう。長時間同じ画面を映していると、液晶に色移りや文字焼きが起きてしまう可能性がある。特に店頭で長時間放置されている場合は、この現象が多く見られる。店頭で触ってみて液晶が気に入らないな、と感じたらこの焼き付きが原因だろう。別の温モックを触ればまた別の印象を受けることができるはずだ。
安売りの原因は
この白ロム安売りの理由に関してはいくつか考えられる。
まずひとつはこの機種自体をauがMNPで投げ売りをしていることが影響しているだろう。auは3月9日からSCL21を含む3機種をMNP一括0円端末として投げ売りを開始している。25歳以下ならここにキャッシュバック1万円~が追加されるため、端末売却価格と相成り携帯ハンターらの絶好の狩り目標となっていた。そのため9日以降買取価格が暴落し、現在の非常に安価な白ロム価格が形成されることになった。
他にはGALAXY S4の発表も影響している可能性がある。S4に対する期待値によるものなのか、現在docomoでも同様に投げ売りされているGALAXY S3αの買取価格が3万円以下と、スペックと見合わない買取価格をつけており、S3シリーズが全体的に白ロム市場で人気が出ていない状況が起きている。
そしてもう1つ、auのLTE機全体の買取価格及び白ロム価格に影響を与えているのが赤ロム問題だろう。
auがLTE機から導入し始めているネットワーク利用制限により、auの端末も赤ロム化のリスクをかかえることになってしまった。赤ロム判定されると利用制限解除や修理を受け付けてもらえず、更に通話やLTE通信も規制がされてしまう(3G通信やWi-Fiは利用可能)。そのため、Wi-Fi利用で白ロムを使いたい人には赤ロムでも影響はないが、SIMを差した状態で電話やネットを利用したい人には白ロム購入後に大きな障害が生まれてしまう可能性がある。こうしたトラブルを避けるため、白ロム販売店ではauLTE機の買取価格を大きく下げる傾向が見られ、それにより販売価格も安くなっているのが最近の状況となっている。
(赤ロムに対しては、赤ロム保証のある店で買ったり、Wi-Fi運用専用と割り切った使い方をするなどして対策してほしい)
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こうした様々な要因が重なった結果、今回のGALAXY S3 Progre SCL21の白ロム大特価が発生しているようだ。
今後、回線契約を目的とした白ロムシューターの目標がiPhone5に切り替わるため、SCL21の流通量は減少するものと思われる。流通量の減少に伴い販売価格の一時的な上昇も予期されるので、購入を予定しているならばお買得価格になっている今がチャンスだ。