前回の続きで。
docomoの新たな料金プランとして6月から始まる「カケホーダイ」は、パケット定額プランを家族グループ間でシェアすることができるという特徴をもっている。パケット定額プラン「パケットパック」は料金こそ高めではあるものの、それも家族間でのシェアを前提としているもので、運用方法次第ではこれまでの音声プランよりも安く使える、とdocomo公式では謳っている。
この「カケホーダイ」であるが、4月12日の電話確認&メール確認において月々サポートがシェアプランにおいて超過分を分け合えるという回答を頂いている。
カケホーダイと月々サポート、長期優遇「ずっとドコモ割」、「U25応援割」について 子回線の余った月サポは親回線へ分け合い可能とか
この前提を踏まえてここでは高額月々サポートを利用した場合の「カケホーダイ」格安運用術を一足お先にシミュレートしてみたい。まだ開始前のプランであるため取らぬ狸のなんちゃら状態ではあるが、月サポ分け合いが実際に使える場合はある程度計算方法の参考にはなるかと思うので、気にせず進めちゃいます。
プラン考察の前提
とりあえずプランを考えるにあたって、月々サポートの額とプランのモデルケースを考えておく。ここでは3月の祭りで多くの人が手に入れたと思われるMNP一括0円iPhone 5sの複数台セットの月サポを新プランに適用させてみた場合のモデルと、理論的な格安運用をできるモデルの2つを用意してみたい。
まずは(このサイト的には)一般的な例としてiPhone 5sの月サポ回線を使って新プランに当てはめてみたい。
iPhone 5sの回線は高額月サポとまでは言えないものの、MNPで2,940円の月サポと中々の高さを誇る回線である。このうち一つを通話用として音声プランで契約し親回線として設定、残りの回線をシェアオプションを利用したデータプランで所有するという形で新プランへと月サポを維持したまま変更してみたい。
子回線
まずは子回線から。月サポを余らして音声回線の割引に合算適用させたい想いから、子回線はデータプランでの運用に。なおデータ回線においてはU25応援割は適用不可とのこと(4月12日問い合わせ時点)。
またiPhone回線についてはデータプランへの変更は可能ではあるものの、最終購入履歴がiPhoneである場合はデータプランにおける(ルーター)プランを適用できない仕組みにdocomo内部的になっているとのこと(4月16日問い合わせ時点)。そのためiPhone回線を新プランでデータ化した場合、(スマホ/タブ)のコースの基本料金しか選べないとのことだ。
iPhone 5s | 税抜き | 税込み(消費税8%) |
データプラン(スマホ/タブ) | 1,700円 | |
spモード | 300円 | |
シェアオプション | 500円 | |
合計 | 2,500円 | 2,700円 |
月々サポート | ▲2,940円 | |
合計 | 3円 | |
余剰月々サポート | ▲240円 |
子回線で本来かかる2,700円という運用費は、月々サポートの割引によってユニバ料の3円のみに。しかも1台につき月サポが240円余るため、台数分×240円を親回線への割引に合算することが可能となる。
親回線
親回線では音声プランを選択、パケットパックは一人でも契約できるデータSパックのものを選択してみた。
iPhone 5s | 税抜き | 税込み(消費税8%) |
カケホーダイプラン | 2,700円 | |
spモード | 300円 | |
データSパック | 3,500円 | |
合計 | 6,500円 | 7,020円 |
月々サポート | ▲2,940円 | |
余剰月々サポート | ▲240円 | |
合計 | 3840円 |
通話料が定額、2GBまで高速通信、2枚のSIMカードがフラット回線SIMとして利用可能で3,840円となる。正直なところiPhoneの3,000円に満たない月々サポートと、データプラン(ルーター)を使えないという点で安い例として見せるのには不向きになってしまった。3,000円を超える月サポを持ったAndroidになると、基本料金が更に500円安いデータプラン(ルーター)を使えるため、月サポ合算による親回線の割引の恩恵を強く受けることが出来るだろう。
そのAndroidの高額月サポ機種を使ったシミュレートは次で行っている。
例として今のiPhone 5s2台の組み合わせにもう1台iPhone 5sをシェアオプションで運用しようとすると、子回線の契約はそのままの契約だが親回線のパケット定額プランが変更される。
iPhone 5s | 税抜き | 税込み(消費税8%) |
カケホーダイプラン | 2,700円 | |
spモード | 300円 | |
シェアパック10 | 9,500円 | |
合計 | 12,000円 | 12,960円 |
月々サポート | ▲2,940円 | |
余剰月々サポート | ▲480円 | |
合計 | 9,540円 |
このように3台以上を組み合わせてしまうと、3,500円から9,500円へと親回線のパケット定額プランの最低条件が跳ね上がる。そのため今回の新プランでは3台以上を組み合わせる場合は、次に例として出す理論上のプランのように、本気で月サポ回線を集める必要がありそうな・・・。)
理論上可能そうな格安運用プラン
次はほぼ実現性の無いものの、理論上は可能なプランを計算してみたい。子回線は全てデータプランの(ルーター)コースで月サポの分け合いを利用した最安のプランである。
このモデルの前提は、
- 音声(スマホ/タブ)+データ(ルーター)
- パケットパックは「シェアパック10」を利用
- 月サポは例として祭りがあったXperia初音ミクverまたはGALAXY S4の高額月サポ3,465円
としておく。
契約時の回線がAndroidとなるとデータ(ルーター)プランを使えるので、こちらとMNP案件が比較的多かった機種の高額月サポを利用して最安運用を考えてみたい。
子回線
税抜き | 税込み(消費税8%) | |
データプラン(ルーター) | 1,200円 | |
spモード | 300円 | |
シェアオプション | 500円 | |
合計 | 2,000円 | 2,160円 |
月々サポート | ▲3,465円 | |
合計 | 3円 | |
余剰月々サポート | ▲1,305円 |
データ(ルーター)と月サポ3,000円越えとなると余剰月サポは1,000円近くに。ここで例にしたミクペリアもしくはSGS4のMNP回線なら1,305円もの月サポを余らせて親回線に分け与えることができる。
親回線
税抜き | 税込み(消費税8%) | |
カケホーダイプラン | 2,700円 | |
spモード | 300円 | |
シェアパック10 | 9,500円 | |
合計 | 12,000円 | 12,960円 |
(月々サポート) | (▲???円) | |
子の余剰月々サポート | ▲1,305円×9回線分 | |
(不要なspモード) | (▲324円×台数分) | |
合計 | 1,215円(親回線の割引次第では3円が理論上可能な額に) |
シェアパック10を使った親回線の月額運用費は12,960円。例に取った月サポチャージが9回線分あれば、親回線に月サポや「ずっとドコモ割」などの割引を使うことで全回線で3円(0円)運用が可能になるだろう。3円×10回線で総額30円回線、eビリングによっては9円回線化が出来るといえば出来るように。総月サポ額はシェアパック10で32,400円が必要となる。またこれらの子回線は全てspモードを付けているため、完全に寝かしても良い場合はそれを外すことで最大2,700円(税込み2,916円)をマイナス分として計算できる。
ただこれだとデータ回線が全てルーター利用となり実用性に欠けるため、メイン回線にも3,000円級の月サポを付けた上で何個かのデータ回線をスマホ利用プランに変えたいところか。そうなると更に実現性が無くなり、まさに理論上の話になってしまいそうだが・・・。
なお新プランにおいても個人のデータ回線は5回線となっており、5回線以上のデータ回線を使って月サポチャージをしたい場合には2名義分でデータ回線を増やす必要がある。そのため個人では月サポチャージ回線で格安運用というのは相当難しくなりそうだ。
以上まだ施行されてもいないプランを勝手にシミュレートしてみた。ここまでの情報が全て正しければこの方法が採れると思うが、穴があった場合は難しくなるかも。一応参考レベルで捉えといて下さい。
SPモードはいらん気が・・・