2万円ちょっとの価格で購入できるGalaxy A20についてレビュー・及びスペック・機能・カメラの確認・検証をしていきます。
Galaxy A20は総務省の値下げ規制に対抗するために、各キャリアで販売できる超格安スマホとして用意されたエントリーモデルのスマホです。
価格の安さに重点が置かれているために、性能などは大分抑えられてしまっているモデルです。
ただそれでも防水・防塵機能、おサイフケータイを用意しているなど、キャリア向けのスマホとしての使いやすさといったところはしっかりと備えているため、2万円という安さの割には意外と普通に使いやすいスマホでもあります。
安さゆえにその性能などに不安がある人も多いと思うので、そうしたところに着目しながらGalaxy A20についてのレビューを残しておこうと思います。
契約は各オンラインショップで受け付けています。
Galaxy A20のスペック
Galaxy A20 | |
SoC | Exynos 7884B |
RAM | 3GB |
ROM | 32GB(micro SDカード512GB対応) |
バッテリー | 3000mAh |
重さ | 151g |
ディスプレイ | 約5.8inch 1560×720(HD+) |
アウトカメラ | 800万画素(広角) |
インカメラ | 500万画素 |
サイズ | 150×71×8.1mm |
特徴
- キャリア最安で購入できる廉価モデル
- 生体認証では顔認証を用意
- 防水・防塵、おサイフケータイ
- 3000mAhの大容量バッテリー
- かんたんモードを中心に初心者向け機能・特徴を用意
Galaxy A20は後述する価格の安さもあり、スペックは結構低めです。
カメラはメインのアウトカメラでも800万画素。RAMは3GBですしSoCはExynos 7884Bという聞きなれない型番です。
充実しているスペックと言えるのは価格の割にバッテリー容量が多くて防水・防塵、おサイフケータイに対応している点ぐらいでしょうか。これらの点は価格の安さに比べて優秀なスペックと言えます。
基本的にこのGalaxy A20にはスペックを求めすぎないというところが求められるのは確かでしょう。
3~4年ぐらい前の機種を使っているユーザーが乗り換えるのにもあまり適していないスペック・性能であるのは感じます。
Galaxy A20の機能性をチェック
検証やレビューに入る前にGalaxy A20の機能について、個人的に気に入ったものや便利に使えたものを紹介します。
主要機能
- 防水・防塵対応、おサイフケータイ対応
- 3000mAhのバッテリー容量
- 中高年向けのユーザーや初めてのスマホ向けに「かんたんモード」を用意
- ストラップホールや端末紛失サポートで失くさないような仕組みを用意
かんたんモード搭載で初スマホでもわかりやすく
Galaxy A20はその価格の安さ、そして抑え気味な性能からして既存のスマホユーザー向けというよりも初めてスマホを使うユーザー向けに用意されたスマホになっています。
そのため用意されている機能は初めてスマホを利用する人が使いやすく感じられるもの、といったものが多くなっています。
その一つが「かんたんモード」の存在です。
これはその名の通りスマホの操作をよりわかりやすくしてくれるホーム画面モードで、らくらくスマホのような表示が大きくなって理解しやすいものに変更できる機能です。
最初のホーム画面や電話帳のページなんかもわかりやすいものになっているので、スマホに乗り換えるのが不安だ、と感じる人でも馴染みやすいデザインで利用ができる機能になっています。
これは普通のスマホからくらくスマホ、どちらを選ぶか迷っていた人なんかには良い機能かと思います。
スマートスイッチはガラケーからのデータ移行にも対応
スマホが初めてのユーザーを対象にしているということで、Galaxy A20にはガラケーからののりかえを想定してガラケーからmicro SDを利用したデータ移行に対応した「スマートスイッチ」機能を用意しています。
こちらの機能を使えば特殊なケーブルなんかを用意する必要がなく、micro SDに対応したガラケー及びデータ移行に対応したガラケーにおいて簡単にスマホへと必要な電話帳データや写真なんかを移すことができます。
ガラケーからスマホへののりかえというところで気になってくるのがデータの再入力をしなければいけないのか、というところだと思いますが、このスマートスイッチを使ってmicro SD経由でデータ移行を行えばわざわざデータの再入力せずにスマホへのりかえることができます。
これからスマホを使おうという人にはこのデータ移行のしやすい機能が用意されている点は嬉しいはずです。
ハイブリットラジオが最初からインストール
Galaxy A20は価格の問題でワンセグについては搭載されていないものの、代替としてAMラジオであるradikoアプリにFMラジオ機能を加えたハイブリッドラジオアプリが搭載されています。
こちらのアプリはネットにつながっていなくても利用できるラジオアプリになっており、通信ができない状態でも利用できるという安心感のあるプリインストールアプリとなっています。
AM+FMの双方をカバーしているアプリとなっているので、ラジオをよく利用している家族に向けて契約してあげるスマホとしても最適な一台になっています。
防水・防塵対応、おサイフケータイ対応、ストラップホールにも対応して安心設計
Galaxy A20は普段のスマホ使用を安心させてくれる気の利いた設計がされています。
2万円台前半の価格ながら防水・防塵に対応することで思いがけない水没の危険性といったものを回避しやすいです。
またおサイフケータイに対応することによって街中でも使いやすくなっています。
さらに最近のスマホでは見ることがなくなってきてしまったストラップホールを用意することで、落下防止といった予防がしやすくなっています。
AQUOS sense3やarrows Be3といった機種に比べると耐久性自体は高くないものの、価格の安さにしては頑張った機能性と言えます。
Galaxy A20レビュー・評判・評価
機能やカメラ能力についての確認はしたので、次はGalaxy A20がどのようなスマホであるかというところを各種検証していきます。
ベンチマーク・ゲーミング性能
Galaxy A20 | |
SoC | Exynos 7884B |
RAM | 3GB |
ディスプレイ | 約5.8inch HD+ |
まずスマホの性能についてわかりやすい指標がベンチマークアプリの数値です。
利用したベンチマークアプリは
Antutu
AItutu
GeekBench
の3つ。
それぞれの数値は以下のようになります。
Antutu(Ver8.0.4)
Antutu | Galaxy A20 | AQUOS sesen3 | Reno A |
---|---|---|---|
スコア合計 | 109669 | 118370 | 190798 |
CPU | 45746 | 43957 | 67789 |
GPU | 15316 | 17084 | 54143 |
MEM | 28561 | 34660 | 36389 |
UX | 20046 | 22669 | 32477 |
AI版Antutu
AItutu | Galaxy A20 | AQUOS sense3 | Reno A |
---|---|---|---|
スコア合計 | 43291 | 48155 | 91282 |
画像分類 | 23179 | 24104 | 48603 |
オブジェクト検出 | 20112 | 24051 | 42679 |
GeekBench5.0
Geekbench5.0 | |
---|---|
SCS | 245 |
MCS | 889 |
RSS | 798 |
─ |
意外にもAntutuの数値は高いです。AQUOS sense3と1万点差しかないというのは単純な処理能力の高さにおいてちょっと安心できる部分でしょう。
価格の割にこの点数値はかなり良いものかと思われます。
Geekbenchの数値を見るとシングルコアの数値が他の廉価モデルに比べて高いのが特徴的です。
ただ意外にも数値が高い割に、実際の動作ではカクカクしてしまう場面が散見されてしまうため、ある程度参考数値という風に見てもらった方が良いものになっています。
アプリ起動速度・ストレージ読み書き速度
ベンチマークスコア以外にもスマホの性能を図る指標としてアプリの起動時間も確認し、他の機種と比較してみます。
ベンチマークスコアの数値が実際の利用シーンにおいて数値通りの性能を見せるのかということを判定します。
本来は動画などで起動の瞬間を見せるべきなのでしょうがそんな環境はないので手動計測の時間を表にまとめました。
Galaxy A20 | Galaxy Note10+ | Reno A | |
ポケモンGO | 約6秒 | 約2秒 | 約4秒 |
デレステ | 約11秒 | 約5秒 | 約9秒 |
あまりゲームをやるスマホではないと思いますが、ゲーム向きではないというのを感じてしまう起動時間となっています。
単発でやる程度ならストレスにならない起動時間ではあるものの、ゲーム中心で考えた場合にはちょっとストレスな起動時間になってるでしょうか。
ストレージの読み書き速度もAndroBenchで確認していますので以下の画像を参照してもらえれば。
バッテリー性能
docomo版公表バッテリースペック | |
バッテリー容量 | 3,000mAh |
連続通話時間 | 約1430分 |
連続待受時間 | 約360時間 |
電池持ち時間 | 約140時間 |
100%からのバッテリー状況 | |
放置状態20時間 | 94% |
ミリシタライブ(MV)10回連続 | ─ |
Antutu5回連続 | 88% |
動画2時間視聴 | 91% |
- 輝度はすべて50%(おおよそ室内灯に最適化)
電池持ちは優秀です。
3000mAhの比較的大容量なバッテリーに加えて、そもそもそこまでのパワーを出せるSoCではないために消費電力も抑えられているということで、放置した状態でももちろん利用中の状態でもかなりしっかりとバッテリーの管理は行われています。
そもそもゲームとかをしないことが前提となる性能かと思われるため、普通に「情報端末」としてスマホを使っていくのであれば、2日3日ほど充電をしなくてもバッテリーが残っている状態を保てるはずです。
ガラケーあたりからスマホへ変える際には、このバッテリー持ちの良さというのが心配になる人も多いと思いますが、このGalaxy A20においてはその点全く心配の要らないスマホになっています。
発熱
発熱についても検証を行ったので参考にしてください。
ベンチアプリを複数回連続で起動した状態の温度です。
Antutu | バッテリー温度 | CPU温度 |
---|---|---|
1回目 | 29.8℃ | 55.3℃ |
2回目 | 32.4℃ | 55.8℃ |
3回目 | 35.1℃ | 55.8℃ |
4回目 | 36.2℃ | 56.4℃ |
5回目 | 36.7℃ | 56.5℃ |
室温20℃・エアコンあり
発熱に関してはExynosということもあってかCPU温度がちょっと正確性を欠いています。
一応バッテリー温度について見ていけば発熱はGalaxy A20において気にするレベルでないのがわかります。
この程度ならばなにも問題なくスマホを利用していけるかと思うため、心配は不要でしょう。
Galaxy A20のデメリット
各検証の次にはレビューとしてメリット・デメリットといったものを利用した感触から挙げていきます。
Galaxy A20の実機を使っていく中で感じた問題や気持ちよく使えた部分なんかをピックアップしていきます。
まずはデメリットから。
性能は低め、平均的なスマホ利用中心の使い方に限られる。ゲームなんかは不向き
Galaxy A20はその価格からもわかるように、あまり性能面に力は入れられていません。
スマホを使っていて動きが良くないと感じる場面は必ず出てきてしまう程度の性能です。
利用用途としてはメール・LINE・ネット・動画・SNS程度を中心に、あとは乗り換え案内とか地図などの基本的な操作でも若干重たくなる場面があるため、それ以上に負荷がかかるゲームなんかには全くの不向きです。
ネットやLINEなどのガラケーの延長上で利用するスマホといった性能になります。
2019年後半に発売されているからある程度しっかりした性能があるだろう、Galaxyという名前だから普通に使いやすいスマホだろう、と考えてしまうと目的の用途には使えないという問題に当たってしまうかもしれません。
Galaxy A20の性能ではあくまでも検索やちょっとした便利アプリぐらいまでがまともに動かすことのできる範疇で、ゲームなんかの利用には十分ではない性能になってしまっています。
性能が低めのためにあまり複雑な使い方には耐えられないというのがGalaxy A20のデメリットです。
ただし一応補足はしておくと、Antutuで10万点を超えているために基本的な処理能力といったところはしっかりしたものになっています。
ある程度のシングルタスクを中心とした使い方であれば大きな問題はないでしょう。
ワンセグ機能は用意されていない
もう一つ大きめのデメリットとしては、ガラケーユーザーでも使っていた人が多かったと思われる、
- ワンセグ
といった機能が用意されていないという問題があります。
これについては価格帯といったことや、昨今のNHK受信料といったものが関わるために搭載が難しかったというのはあると思いますが、ガラケーでこれらの機能を利用していたという人には残念なスペックダウンのポイントになってしまいます。
価格を考えれば致し方ないものの、ガラケーからののりかえユーザーをメインターゲットにしているスマホとしては気になってしまうデメリットです。
Galaxy A20のメリット
次はGalaxy A20のメリットについてを体感として感じたところを挙げていきます。
価格の安さはdocomoやauでも突出したものに
Galaxy A20の特徴はなんといってもその価格の安さにあります。
docomoでもauでも2万円台前半というスマホとしては本当に買いやすい価格です。
Galaxy A20販売価格 | |
docomo | 21,384円 (594円×36回) |
au | 25,920円 (720円×36回) |
UQモバイル | 15,100円 (330円×36回) (事務手数料込み) |
価格なりに性能は低いものになってしまいますが、入門用としては初めてスマホを使うという人であればお試し価格としてはかなり安く感じられるものであるのは確かかと思います。
この価格で防水・防塵、おサイフケータイにも対応しているのはかなりの心強さでもあります。
特にUQモバイルはとんでもない安さになっていて、これで3GBからのプランが2,000円台で利用できる点は格安スマホとして非常に優れたコスパを見せるものと思われます。
理想としてはオンラインショップで頭金と事務手数料をかけずに契約することですが、その場合には家族か誰かに初期設定などを任せてスマホを使いやすい状態にしてもらうことが前提になるでしょう。
docomoではドコモショップでの初期設定が2019年12月から「そのドコモショップで購入しない限りは」有料になってしまうため、初期設定が自分では難しいという場合には通常のショップでの契約をしたほうがいいでしょう。
ただしその際には事務手数料や頭金によって値上げした価格になってしまうので注意してください。今回の安い価格そのままで契約したい場合には、なるべくオンラインショップで契約して家族などに設定を任せたいところです。
詳しい内容は後述しています。
初めてのスマホでもわかりやすいかんたんモードやガラケーからのデータ移行対応モデル
機能について紹介する項目でも触れている通り、Galaxy A20は極端に安いために機能や性能は限られていますが、特に力を入れている特徴としてスマホ初心者向けの機能を充実させているという点があります。
かんたんホームを中心に、ガラケーからのデータ移行にも対応したスマートスイッチといったものを用意することによって、ガラケーからスマホへの変更を検討している人や普通のスマホとらくらくスマホどっちを買った方が良いのか迷っている人にも使いやすくなっています。
もう少し価格が高いモデルになってくるとここに文字が見やすくなるようにフォント表示を調節してモードなんかも付いてくるのですが、その辺りは価格相応といったところでしょうか。
ただいずれにせよ初心者向け、スマホ利用をスタートしようとする機種としてしっかりと利用想定層の方を向いた機能が使えるようになっています。
大容量バッテリー・ストラップホール・端末紛失サポート・Galaxy Membersによるスタッフサポートなど安心仕様が用意されている
また少し趣向は異なるものの、これからスマホを初めてスマホを使うという人の不安を解消してくれる機能やサポートといったところが揃っているのもGalaxy A20の良いところです。
スマートフォンに関してはまず電池持ちがガラケーに比べて不安だと感じるユーザーも多いと思いますが、電池が放電しにくいSoCとなっていますし、なによりバッテリー容量自体も3000mAhと多い点は安心できる要素です。
電池持ちへの不安なくスマホへと移行できるというのはGalaxy A20の持つ安心できる特徴です。
その他にもストラップホールがあるため落下防止や首に下げたりカバンにぶら下げたりして紛失予防策をとることができます。
この他にもGalaxy Membersの特典として利用方法に困った時にスタッフからのサポートや、端末紛失時にどこにあるのか場所がわかる、といった紛失サポートのような機能も用意しています。
性能は低めだが初心者向けに十分なサポートが揃い、安さもある入門用機種がGalaxy A20
Galaxy A20は性能がかなり限られているものになるため、2台目以降のスマホとしての役割には値せず、基本的にお試し込みでとりあえずスマホを使ってみようと考えている初心者向けに価格が手の出しやすいスマホとなっています。
この価格帯で売られているスマホはキャリアスマホではほぼない「最安モデル」と言えるのがGalaxy A20です。
これだけ安ければスマホに対して不安だった人や価格がネックで変えられなかったという人でも、比較的気軽に手が出せるはずです。
そしてこの安さでありながら初心者向けの機能はしっかりと必要な分が用意されているために使いやすくなっているというのは、初めてスマホを使うユーザーにとってはとても安心できるものになるかと思います。
安いスマホではあるものの、その限られた性能ゆえに万人向けではありません。しかしこれからスマホを使おうというのであれば色々と機能も揃っており最初のスマホの候補として挙がってくる機種です。
入門機用として機能や価格面からアプローチしやすいのがGalaxy A20と言えるでしょう。
契約はオンラインショップで(特に機種変更)
なおGalaxy A20を契約しようという場合には、docomoとau、UQモバイルのそれぞれのオンラインショップをオススメしています。
その理由は簡単で、各オンラインショップでならばお得に機種変更が簡単に出来てしまうからです。
オンラインショップでは
- 通常2000円or3000円かかる事務手数料が無料(docomoのみ)
- 頭金が0円
- ネットから簡単に手続きが可能
- 2500円以上の価格のあるスマホなら送料無料で自宅に届けてくれる
- チャットサポートで自宅からプランや端末比較の相談ができる(docomoのみ)
こんなにお得で便利に契約できるメリットが数多くあります。
特に事務手数料と頭金といったスマホ契約では必須の支払いがオンラインショップであれば無条件に0円に出来るのはオンラインショップが持つ強烈なメリットなのは間違いないです(docomoのみ)。
こうした端末価格以外の支払い金額というものを気にせずに契約できる、しかも全国から契約可能というのは間違いなくオンラインショップがお得な点と言えます。事務手数料のような本来なら必須の出費をオンラインショップ限定で抑えることができるのは、より安くお買い得に購入しようとするならば得ておきたいメリットになるでしょう。
他にも自宅から全ての手続きが可能なため、わざわざ時間をかけて契約に行く必要もありません。即日スマホが手に入るというスピード感はありませんが、手続きが本当に5分以内に終えることが出来る上に最短2日ほどで到着するのは楽です。時間を気にせず契約できて無駄にもしないのは社会人や主婦の方に大きなメリットになるはずです。
それにオンラインショップの販売ページ内ではチャットサポートが最近では行われており、店頭の便利な要素であるプラン相談や端末の相談といったものも行うことが可能になっています。オンライン契約に抵抗感がある人でもこれなら契約しやすいでしょう(docomoのみ)。
こうした理由から機種変更をするのならばオンラインショップをオススメしています。