docomo/au/SoftBankの3キャリアから発売されているXperia 1についてレビュー及びスペック・機能面の確認・検証をしていきます。
Xperia 1は従来のXperia XZ2および3からデザインを刷新させた最新のフラグシップモデルです。
これまでの重厚なデザインから従来のXperia Zシリーズに近いデザインに戻したことで、再びスタイリッシュさが復活しています。
4K対応やソニーの他部門と協力開発した各種機能といったものを用意し、これまでのXperiaのフラグシップ機にはない完成度を実現しています。
価格は各キャリア高額になってしまいますが、その価値に見合った高性能で美しいスマートフォンになっています。
https://www.sonymobile.co.jp/xperia/xperia1/
使ってみると性能の高さだけではなく、その軽さや薄さに持ちやすさといったところも使い心地を大きく向上させてくれるものになっていて、触り続けていくと離れられない快適さを体感することができるのがXperia 1です。
性能が良いのは大前提で、想像以上に使いやすくて満足度の高いスマホになっているため、その辺りを検証やレビューの中で感じてもらえれば。
Xperia 1スペック
Xperia 1 | |
SoC | Snapdragon 855 |
RAM | 6GB |
ROM | 64GB(micro SDカード512GB対応) |
バッテリー | 3200mAh |
重さ | 178g |
ディスプレイ | 6.4inch 3,840×1,644(4K) |
アウトカメラ | 1220万画素(広角) 1220万画素(超広角) 1220万画素(望遠) |
インカメラ | 800万画素 |
サイズ | 72×167×8.2mm |
特徴
- 6.5インチ 21:9のワイドディスプレイ搭載
- 4K解像度、有機ELで美しい画面
- 縦長のためコンテンツの表示において情報量が多くなる
- 大画面ながら縦長なので横幅は細くて持ちやすい
- 軽くて薄い
- ノッチが無いディスプレイ
- カメラ性能が向上、3つの画角を持ったレンズ
- 防水・防塵、ワンセグフルセグ、おサイフケータイを完備
SoCにSnapdragon 855を使った2019年夏のフラグシップXperiaがこちらのXperia 1です。スナドラ845が続いたXZ2やXZ3シリーズから一新されたまた新たなシリーズモデルとして登場した機種となります。
最大の特徴はディスプレイのアスペクト比です。
こちらがスマホでは唯一シネマワイドの比率となる「21:9」という非常に縦に長い比率を採用しています。
他のメーカーのスマホが18:9、長くても19:9程度のアスペクト比の中で、Xperia 1はかなり思い切った比率を見せています。
これにより今までのスマホの中では表示的にXperia Z Ultraのような情報量が多く出てくるものになり、効率の良い情報収集が可能なスマホになっています。
他にも4K解像度に有機EL、ノッチが無い6.5インチというディスプレイ表示は夏モデル随一の美しさを持っています。
RAMは6GB。フラットなボディとなりXZ2やXZ3からはデザイン性が異なり、過去のXperiaらしくなりました。重量は6.5インチ端末ながら178gという軽さが実現されており、端末のボディ全体も洗練されています。
スペック的に足らないと言える点はワイヤレス充電・Qiに非対応という所。それとキャリア版のROMが64GBしかなく、カメラやゲームアプリなんかを使うことを考えるとmicro SDカードが必須となっています。
各キャリアの販売モデルはブラックとパープルが基本色に。SoftBankはここにホワイトが、auはホワイトとグレーが追加されています。
機能性チェック
検証やレビューに入る前にXperia 1の機能について、個人的に気に入ったものや便利に使えたものを紹介します。
主要機能
- 防水・防塵(IPX5/IPX8/IP6X)
- ワンセグ/フルセグ
- 指紋センサー
- 4Kアップスケーリング
- HDRリマスター
- X1 for mobileによる高画質処理
- 21:9シネマワイドディスプレイ
- ゲームエンハンサー
- BIONZ X™ for mobileによるカメラ画像処理
- 動画撮影でハイブリッド手ブレ補正
- シネマプロ
- ディスプレイ画質変更モード(クリエイターモード)
- いたわり充電
- STAMINAモード
- サイドセンス
- 21:9マルチウィンドウ
- DSEE HX
- ドルビーアトモス
- ダイナミックバイブレーション
21:9・4Kディスプレイ・有機ELなどディスプレイに注力
Xperia 1でまず目につくのがその縦長の画面。
アスペクト比が21:9というこれまでのスマホにはないワイドディスプレイになっています。
さらに解像度は4Kに到達し高精細に、しかも有機ELディスプレイのために高コントラストの色合い鮮やかな画面が実現されました。
表現色数も10bitカラー相当ということでAQUOS R3の10億色表現に近いものに。
高画質化の技術としてはX1 for mobileによってSD画質をHDR相当にするHDRリマスター機能や4Kアップスケーリングも搭載されています。
他にも画面全体の色温度調節機能も用意され、ディスプレイ全体の色味を変更することができます。白や青みがかったものから、暖色を優先して目に優しめのホワイトバランスに変えることが可能です。
ディスプレイ周りの機能は従来よりも充実さが増しており、カスタマイズをかなり進めることができます。
カメラ:瞳AF、10fpsAF/AE、動画手ブレ補正など機能豊富
デジタル一眼レフのαシリーズの部門と共にカメラ性能を一新したXperia 1では、カメラ機能の豊富さが一つの魅力となります。
- ポートレート及び人物撮影時の瞳AF
- 動作の早い環境下で自動的かつ高速にピント合わせと露出補正を行う10fpsAF/AE
- 動画撮影時に光学式と電子式の両方で手ブレ補正を行うハイブリッド手ブレ補正
- 広角、超広角、望遠と異なる画角を持つトリプルレンズ
- 暗所撮影のディティールを向上させるBIONZ X for mobileを画像処理に採用
と、これまでのXperiaがなんだったのかというほどに機能性を向上。
カメラは単純に性能が向上しただけでなく、こうした機能も向上が為されており使いやすいものになっています。
カメラ:シネマプロで映画が撮れるがハードル高い
正直に言ってしまうと個人的には使いこなすことができなさそうだったのがこの機能。
自分で細部まで決められるものの、決められることが多く最適解にたどり着ける知識がないと迷わせるものになってしまい、あまりにも難しいです。
Xperia 1では「プロ仕様」の動画撮影が可能な「シネマプロ」モードを用意。
ISOやシャッタースピード、WBからピントまで自分で決めることができる本格的な映画撮影用カメラと同等の機能を持ったアプリが専用にインストールされています。
これによって映画のような映像をスマホでも撮影することが出来るとしていますが、そもそものシネマプロの全て自分で決めないといけないモードは動画に関する知識が乏しい人間にとってはむしろ使いづらく、完全に知識のある人向けの機能になってしまっています。
一見面白い機能ですが初心者向けとはなっていないため、使いこなせる人は限られてしまうでしょう。
ゲームエンハンサーをゲームプレイ中に常駐可能
Xperia 1にはゲームプレイのサポート機能としてゲームエンハンサーを用意。
こちらを利用すればメッセージの通知オフやメモリ開放設定、それに画面録画とそれをシェアしやすい操作、ゲームプレイ中のブラウジング機能搭載で攻略情報などが見れます。
Always-On Displayとなるアンビエント表示は電池食い
有機ELなのでいわゆるAlways On Displayとなるアンビエント表示に対応。
時計と通知をスリープ時でも確認することができます。
ただしこちらの機能は電池を結構使います。
便利ですが購入初期は使わずに利用してみてバッテリー状況を確認しておき、余裕があるようならば機能をオンにしておくといいでしょう。
サイドセンスは相変わらず難しいが使いこなせれば便利なはず
Xperia XZ3から採用されたアプリやWi-Fiのトグルなどへのショートカット機能であるサイドセンスがXperia 1でも利用できます。
こちらの機能、アプリを使っている状態で他のアプリをすぐに起動できるため、効率の良い機能ではあるのですが、Xperia XZ3時代はそのサイドセンスの呼び出し自体が難しく、機能としてあまり使い勝手が良くありませんでした。
このXperia 1でもそのサイドセンスの呼び出しのしにくさというのはデフォルトの設定では変わっておらず、使い勝手の悪さを感じてしまいます。
設定画面で常時サイドセンスバーを出しておくようにしておけば、タップする部分というのもわかりやすくなるため、サイドセンスをうまく活用したいならば多少見た目は落ちますが表示させておくといいでしょう。
2画面化はわかりやすく売りでもある
地味にAndroid 9.0のUIから2画面分割表示がしにくくなりました。これまでは履歴キー長押しで出来たのが、履歴から2画面にしたいアプリを選んで分割表示の項目を選ばなければいけない手間が増えましたし、初見ではかなりわかりにくいものになっています。
これがXperia 1では2画面表示をショートカットアプリとして用意することでわかりやすいものにしており、しかも21:9の6.5インチという2画面分割表示に適したスマホのサイズなので、そうした利用用途と合っています。
2画面分割表示は中々大きさのないスマホだと恩恵を感じにくいですが、このXperia 1だとかなり使い勝手が良くなっているため、こちらの2画面分割表示のショートカットアプリ化は機能としてかなりメリットを有しているものになっています。
Xperia 1レビュー・評判・評価
上記のスペックを踏まえた上で実際にXperia 1がどのようなスマホなのかというところを検証していこうと思います。
ベンチマーク・ゲーミング性能
Xperia 1 | |
SoC | Snapdragon 855 |
RAM | 6GB |
ディスプレイ | 6.5inch 3,840×1,644(4K) |
スマホの性能について最もわかりやすい指標となるのはベンチマークアプリの数値になるでしょう。
一部の機種によってはベンチアプリ利用時にのみ数字を伸ばすような処理をしているメーカーもありますが、こちらのXperia 1については挙動を見る限りそうした問題は心配いりません。
そのため今回のベンチマークアプリの数字というのはXperia 1の性能・実力を測るのに参考になってくるかと思います。
利用したベンチマークアプリは
- Antutu
- GeekBench
の2つ。
それぞれぞの数値は以下のようになります。
Antutu
Antutu | Xperia 1 | Galaxy S10+ | iPhone XS Max |
---|---|---|---|
スコア合計 | 354486 | 352503 | 320491 |
CPU | 119781 | 119406 | 118270 |
GPU | 154205 | 147728 | 131751 |
UX | 69531 | 72071 | 64644 |
MEM | 10969 | 13298 | 8826 |
GeekBench
Geekbench | Xperia 1 |
---|---|
SCS | 3420 |
MCS | 11298 |
RSS | 7458 |
BSE | 5822 |
ベンチマークは非常に優秀です。
Galaxy S10+に並ぶ数値を残しており、数値上のスペック・性能には一切不満が無い出来になっています。
実際の利用においてもこの数値に疑問のない出来になっており、高解像度ではありますがそれが負担になっていることもなくヌルヌルに動かすことができます。
ベンチマーク面での不足部分というのは感じることは無く、しっかりとその性能は動作のところで生かされています。
ゲームアプリの動作もサクサク。
表示の問題こそ一部のアプリにあるとはいえ、そこそこ21:9という特殊な比率に完全対応しているゲームアプリがあり、ノッチなしのディスプレイにフル画面で映像を映すことが出来ています。
ミリシタも完全にフルディスプレイで表示可能かつ高負荷の代名詞である13人ライブも3D高画質が余裕で快適に動かせます。
13体の3Dキャラが動いても動作に影響は見られず、負荷の強さというのを感じないものになっています。
若干一部音ゲーにおいて音ズレはあるものの、これに関してはアプリのAndroid 9への対応を待つしかないでしょう。
またポケモンGOに関しては縦長ゆえにモンスターボールの投げ方に少し工夫がいるようになります。
後述する発熱の問題はあるものの、Xperia 1はその高性能さがしっかりとベンチマークアプリに数値として出ており高く評価することが出来ます。
アプリ起動速度・ストレージ読み書き速度
ベンチマークスコア以外にもスマホの性能を図る指標としてアプリの起動時間も確認し、他の機種と比較してみます。
ベンチマークスコアの数値が実際の利用シーンにおいて数値通りの性能を見せるのかということを判定します。
本来は動画などで起動の瞬間を見せるべきなのでしょうがそんな環境はないので手動計測の時間を表にまとめました。
Xperia 1 | Xperia XZ3 | iPhone XS Max | |
ポケモンGO | 約1秒 | 約3秒 | 約1秒 |
デレステ | 約3秒 | 約5秒 | 約3秒 |
重たいアプリを選んでいますがそれでも高速起動を見せており、ベンチマークの良さが確かなものであるのを感じさせます。
ストレージの読み書き速度もAndroBenchで確認していますが高速さを見せいているのが以下の画像からわかるかと思います。
バッテリー性能
au版公表バッテリースペック | |
バッテリー容量 | 3,200mAh |
連続通話時間 | 約1,930分 |
連続待受時間 | 約470時間 |
電池持ち時間 | 約85時間 |
バッテリー性能について複数の利用シーンで比較してみたのでその様子を確認してください。
100%からのバッテリー状況 | |
放置状態20時間 | 91% |
ミリシタライブ(MV)10回連続 | 86% |
Antutu5回連続 | 83% |
動画2時間視聴 | 82% |
- 輝度はすべて50%(おおよそ室内灯に最適化)
スペックでは低めのバッテリー性能でしたが予想よりもバッテリー持ちは良いものに。
特に放置・スタンバイ待機時のバッテリーが減りにくいというのは一つメリットと言えます。この点Galaxy S10がかなり弱めなのを考えると、非常に優秀な結果を残しています。
その他だとAntutu利用時が若干消費しやすいものの、全体的に思ったよりも優秀です。解像度などを考えると十分な電池持ちかと感じます。
なお先ほどのアンビエント表示の項目にもあるように、こちらをオンにしてしまうと10時間程度の放置でも90%を割ってくるため、使う場合には充電環境の有無は確認したいところでしょう。
バッテリー容量自体は少ないものの、Galaxy S10シリーズよりも評価できる優秀さはあります。特に放置時に影響を受けにくいのは安心できる要素です。
ゲーマーや動画などをよく見るユーザーとなると充電環境が必要ではあるバッテリー性能ですが、普段使いにおいては余裕を感じさせる性能と言えます。
発熱
発熱についても検証を行ったので参考にしてください。
ベンチアプリ、ゲームアプリを複数回連続で起動した状態の温度です。
Antutu | バッテリー温度 | CPU温度 |
---|---|---|
1回目 | 34℃ | 40.1℃ |
2回目 | 37.1℃ | 43.8℃ |
3回目 | 38.7℃ | 45.7℃ |
4回目 | 39.8℃ | 51.3℃ |
5回目 | 41.1℃ | 52.8℃ |
ミリシタMV | バッテリー温度 | CPU温度 |
---|---|---|
1回目 | 34.1℃ | 41.3℃ |
2回目 | 35.7℃ | 44.9℃ |
3回目 | 36.7℃ | 46.1℃ |
4回目 | 37.2℃ | 47.6℃ |
5回目 | 38.2℃ | 50.7℃ |
室温26℃・エアコンあり
室温が高めとはいえエアコンで調節されている中でこの発熱具合というのは高いと言わざるを得ないでしょう。
端末全体が熱くなりがちなAQUOS R3とは異なり端末上部を中心に熱を持つため、放熱性という点をあまり重視していない設計のようです。
発熱があるとバッテリーも減りやすくなり、なおかつカメラの起動ができなくなってしまうため、影響はかなり大きいものになってしまいます。
発熱のしやすさとその強さというところはXperia 1の難点になってきそうです。評価することが出来ないポイントになるでしょう。
Xperia 1カメラ性能
Xperia 1 | |
広角レンズ画素数 | 1,220万画素 F値 1.6 |
超広角レンズ画素数 | 1,220万画素 F値 2.4 |
望遠レンズ画素数 | 1,220万画素 F値 2.4 |
静画機能 | BIONZ X for mobile 瞳AF 10fps AF/AE デュアルフォトダイオード 先読み撮影 スマートカメラ起動 RAWノイズリダクション 背景ぼかしのぼけモード |
動画機能 | ハイブリッド手ブレ補正 Cinema Pro 4K HDRモード撮影 フルHDスーパースローモーション |
インカメラ画素数 | 800万画素 |
インカメラ機能 | F値 2.0 広角レンズ |
Xperia 1で最も進化を感じるのがカメラ性能。
これまでがあまり良くなったということもありますが、今回はかなり良いレベルにまでカメラ性能が向上しています。
実際の写真で進化の具合を見てもらえれば。
屋外
暗所・夜景
食事
例は少ないものの食事も「メシマズ」感はなくなってきています。
ボケ
人物のポートレートをしやすいのはこちらのモードでしょうか。
通常のカメラだとAI判定のオート撮影でも背景がボケにくいですが、こちらのモードだと若干均一すぎる印象はありますが背景をぼかしての撮影がしやすくなっています。
人物の目にフォーカスをあてる瞳AFによって顔にピントが合って顔がボケることなく背景をぼかすことができるために結構優秀です。
インカメラ
インカメラの自撮りはノイズの多さやノイズリダクションによるディティールのぼやけ方というのが気になるでしょうか。
なおアプリを使用しなくても美肌効果を中心に目の大きさや輪郭補正を調整することが可能です。
カメラの基本としては白飛びしにくくなり、ノイズリダクションで暗い画がベタベタになるということもなくなり、かなり見れる写真が撮れるようになっています。
従来のXperiaはもちろん、その他ハイエンドのカメラにも十分に対抗できるだけの写真を生み出せるようになっているのを感じてもらえるかと思います。
docomo/au/SoftBankのXperia 1価格
各キャリアのXperia 1の価格も把握しておきましょう。
価格 | 端末返却前提の実質価格 | |
docomo | 103,032円 (2862円×36回) |
68,688円 (2862円×24回) ドコモおかえしプログラム |
au | 112,320円 (2340円×48回) |
56,160円 (2340円×24回) アップグレードプログラムEX |
SoftBank | 136,320円 (2840円×48回) |
68,160円 (2840円×24回) 半額サポート |
販売価格は10万円超えがどのキャリアでもデフォルト。といってもdocomoの価格はそれでも安いものに。
全キャリアまだ下取り系のキャンペーンを用意しているので、これから安く買うのであればそちらを利用したいところです。
もしもキャンペーンなどを利用できない場合は、2年後の端末返却を前提とした各種プログラムの利用をすると、実質的な購入価格は7万円以下という金額になります。
SoftBankなんかは半額サポートの利用を前提とした価格設定になっているため、そちらを利用した方が確実に良いでしょう。
下取りまたは返却系のプログラムを使うことである程度安く購入することができるため、そちらはXperia 1を購入する上で利用の検討をしておきましょう。
Xperia 1のデメリット
各検証の次にはレビューとしてメリット・デメリットといったものを利用した感触から挙げていきます。
Xperia 1の実機を使っていく中で感じた問題や気持ちよく使えた部分なんかをピックアップしていきます。
まずはデメリットから。
単純にゲームがしにくい
Xperia 1のデメリットとしては、その21:9のアスペクト比ゆえに横に持った時にあまりにも横長になってしまい、アプリの表示が切れてしまったり中央付近にタッチするのが物理上難しくなってしまうというポイントがあります。
特に顕著なのがゲームアプリです。
最初からアスペクト比を決めて設計されているアプリや、リズムゲームを中心に画面中央付近に触る機会の多いゲームアプリというのは、表示およびタッチのしやすさといったところでイマイチXperia 1との相性というのが悪い感じになっています。
まず一部のゲームアプリは21:9の比率に対応しておらず黒帯がでて表示が切れる形に。
今後時間を経るごとにこのアスペクト比に対応してくれるアプリは多くなると思われるものの、非対応状態だとこのような間抜けな表示になってしまいます。
また横向きで持つと画面中央までの距離が出てきてしまうため、中央付近の項目のタッチがし辛くなってしまいます。
これは音ゲーなんかにおいてはそこそこの影響が出てきてしまうことでしょう。中央部分をタッチしようとすると若干グリップしにくい形でスマホを持つ必要があり、安定感に欠ける操作をすることになってしまいます。
他のスマホと比べて指を伸ばす動作が増えて安定感もなくなってしまうというのは、本格的なゲーマーにとっては影響が強いかと思われます。
ゲームのしにくさ、ゲームアプリのアス比非対応問題はデメリットと言える点です。
夏モデルの中では発熱が高い
発熱のテスト結果でわかるように、Xperia 1は熱を持ちやすいのを感じます。
他の夏モデルのテスト結果と比べると少しではありますが見劣りします。
気温が高くなる夏場は放熱性も期待できなくなるため、そういった季節においては屋外の利用に関しては注意が必要そうです。
発熱によって引き起こされるデメリットは2つ。
一つはバッテリー消費が激しくなること。こちらはAQUOS R3に比べたら影響は少ないものの、通常時よりも明らかに消費は加速してしまいます。
もう一つはカメラが起動しなくなってしまうこと。発熱が一定を超えるとカメラ利用中に熱が高くなるとカメラの利用を中断する、という旨の注意書きが出てきます。
発熱自体特に高くなってしまうのがカメラ操作の時になってしまうため、連続撮影や長時間の動画記録といったものは環境・気温状況によっては休み休み行わないといけない、というデメリットがあります。
カメラのフォーカスがイマイチ
Xperia 1のカメラ自体については性能が良くなっているのを実際の写真を見てもらってもわかるかと思います。
今までのXperiaであれば白飛びをしてしまう部分もしっかりと残してくれます。
そのため今までに比べればカメラ自体は優秀なものの、ピント合わせの部分、フォーカス機能の点で被写体にうまく合わないというカメラ性能の弱さを感じます。
遠景中心ならまだフォーカスは自動で合ってくれるものの、マクロに近い撮影、料理などに近づいての撮影なんかのシーンだと、フォーカスが奥の方に合ってしまう傾向が多く、オート的な適当な感じで撮影した時にピントがブレブレな写真が出来てしまいます。
またマクロ撮影的な距離に近づくほどにオートでのピント合わせもそうですが、手動でのピント合わせといったところも苦手になってくるために、かなり扱いは難しいものになっています。
このためフォーカスをしっかり行われているかを特に近づいて撮影する時には確認をしておくことが必要です。
カメラ性能の中ではこの点が特に気になるポイントになってしまっており、撮影時に注意したいデメリット部分になります。
Xperia 1のメリット
次はメリットとして感じたところを挙げていきます。
スクロール不要で情報が掴める
Xperia 1のメリットはそのアスペクト比を活かした画面情報の多さです。
1画面中にまとまって情報が詰め込まれるため、スクロールをしなくても大まかな情報が入ってきます。
この画面情報の多さというのは過去のXperia Z Ultraで体感したものと非常によく似ています。横への表示は狭いですが縦の表示幅はズルトラと同等になっているため、情報を取得する機器として非常に優れているのを感じられるはずです。
似たようなサイズのGalaxy S10+との画面を比較してみるとこんな感じ。
左がXperia 1の1画面中に見れる範囲、右がGalaxy S10+の範囲です。
Galaxy S10+はこれでもディスプレイ設定から画面の表示を最小にしています。一方でXperia 1は最小の一つ手前の「標準」設定で、さらに表示を細やかなものにして情報量を増やすこともできるようになっています。
このようにスペック上は同じようなディスプレイサイズでも、表示のされ方がXperia 1の方がより多くの情報をまとめてみることができ、スクロール回数が少ない中で一目で確認できる情報量が増えています。
一応開発者オプションから表示幅のdpi値を弄ることでGalaxy S10+でも似たような情報量の多さというのを実現できるのですが、その場合表示バグなども起きてしまうことがあるため、標準設定の項目でここまで情報量を得れるXperia 1の表示のされ方というのは安心して使う上で唯一無二のものになっています。
ズルトラユーザーを中心に情報を効率よく得たい人、スマホはそのための存在だと感じている人ほど満足できる機種になるでしょう。
スクロール回数が少なくて済むのは特にTwitter利用なんかにおいてはかどります。
軽い・薄い・持ちやすい
次に紹介できるXperia 1のメリットはタイトルの通り。
Xperia 1は直前のXperia XZ2やXZ3が嘘みたいに軽くて薄くて持ちやすいスマホになっています。
スペック上の大きさや見た目からの印象よりも予想以上に軽さ、薄さ、そして6.5inchiながら幅が狭いので持ちやすさというものが実現されています。
他の同じ6.5インチスマホのiPhone XS Maxと比較してもこのサイズ感は圧倒的です。
画面/重量/横幅/薄さ | |
Xperia 1 | 6.5インチ/178g/72mm/8.2mm |
iPhone XS Max | 6.5インチ/208g/77.4mm/7.7mm |
iPhone XS Maxなんかとはもはや扱いやすさが段違い。幅が狭くて持ちやすいのに軽いですから極端な話何時間でも使い続けることができます。一方のiPhone XS Maxを何時間も使うとなると持ちにくい幅とその重さがネックになってくるため、Xperia 1との使いやすさは天と地ほどの差があります。
スマホのメリットとしては地味な項目かもしれませんが、物理的に使いやすいという実感を与えてくれるこの軽さや薄さ、そして持ちやすさというのは長期的に付き合っていくスマホの特徴として間違いなくメリットに含んで良いポイントになると思います。
軽くて薄くて持ちやすい「フラグシップスマホ」というのがXperia 1のメリットの一つです。
4Kディスプレイでノッチ無し
Xperia 1は夏モデルのハイエンドの中で唯一ノッチやパンチホールカメラなどの「邪魔」な存在がありません。
ディスプレイはフラットなものになっています。
別に昨今のノッチ付きのディスプレイというのにも慣れましたが、それでも理想としてはノッチのないディスプレイの方が見た目としては美しいです。
Xperia 1はGalaxy S10やAQUOS R3、それにP30 Proといった2019年夏モデルのフラグシップ系スマホの中では唯一ノッチがなく、4K解像度のディスプレイを最大限に活かすことができています。
こちらも軽さや持ちやすさ同様に地味ですが、常に目にするポイントゆえにその美しさというのは重要なポイントでありXperia 1の持つメリットとして挙げることができるものとなっています。
カメラがようやくマシになる
Xperia限定の内容ですが、ようやくカメラがマシになったのはメリットに含まれるポイントです。
他のスマホではカメラが良いということは前提になりつつありますが、Xperiaだとこの点がまだまだ及んでおらず弱点の一つになっていました。
それがこのXperia 1からはカメラがiPhone XS並みかそれ以上、GalaxyやHuawei機にもようやく対抗できるレベルにまで向上しています。
わかりにくい部分もありますがそれでも昔のXperiaの写真がこのレベルのスマホと比較されることは無かったために、カメラ部分はXperia内で大きな進化を遂げたのは間違いありません。
ダイナミックレンジが広くなって白飛びがなくなり、色の捉え方もうまくなっているのを従来機と比べても感じます。
まだまだ進化の途中ではあるものの、カメラがまともに使えるようになったというところはXperia 1のポジティブに語れるポイントの一つです。
間違いなく当たりのXperia。夏モデルの中でも他社ハイスペックモデル以上に使い勝手が良いベストに近い高性能スマホ
Xperia 1はこれまでのXperiaの中でも断トツに優れたXperiaとなっています。インパクトとしてはXperia Z3やXZ Premium以上でしょう。
「はずれ」なXperiaというのも多かった中で、今回のXperia 1は間違いなく「当たり」のXperiaとなり、興味がある人はもちろんスマホ買い替え予定の人すべてにオススメ機種として挙げることができる夏モデルです。
GalaxyやAQUOSといった機種に比べると総合力で弱かったこれまでのXperiaとは全く異なり、総合的な観点から見てもXperiaをオススメの1台として挙げることができるだけの性能バランスの高さと良さを兼ね備えています。
実際このXperia 1に関しては夏モデル全体の中でもランキング1位として当サイトでもオススメさせてもらっています。
それだけ優れた性能、そして軽さ含むハード面の使いやすさ、大きく向上することになったカメラ性能といったところが気に入ってもらえるスマホです。
Galaxy S10のように同じく軽さや持ちやすさを備えたスマホもありますが、バッテリー持ちの点においてXperia 1が優れている、というよりもGalaxyが弱点として抱えてしまっているために、全体のバランスの良さではXperia 1の方が夏モデルの中では万能感が強くなっています。
夏モデルの中で迷ったらディスプレイの比率こそ少し独特ですが、あらゆる面で使いやすさを感じるこのXperia 1がオススメの筆頭にあがってくる、それぐらいに今回のXperiaは当たり機種となっています。
このレベルのスマホが3キャリアから購入できるというのはかなり幸運でしょう。
契約はオンラインショップで(特に機種変更)
なおXperia 1を契約しようという場合には、docomoとau、SoftBankのそれぞれのオンラインショップをオススメしています。
その理由は簡単で、各オンラインショップでならばお得に機種変更が簡単に出来てしまうからです。
オンラインショップでは
- 通常2000円or3000円かかる事務手数料が無料(docomoのみ)
- 頭金が0円
- ネットから簡単に手続きが可能
- 2500円以上の価格のあるスマホなら送料無料で自宅に届けてくれる
- チャットサポートで自宅からプランや端末比較の相談ができる(docomoのみ)
こんなにお得で便利に契約できるメリットが数多くあります。
特に事務手数料と頭金といったスマホ契約では必須の支払いがオンラインショップであれば無条件に0円に出来るのはオンラインショップが持つ強烈なメリットなのは間違いないです(docomoのみ)。
こうした端末価格以外の支払い金額というものを気にせずに契約できる、しかも全国から契約可能というのは間違いなくオンラインショップがお得な点と言えます。事務手数料のような本来なら必須の出費をオンラインショップ限定で抑えることができるのは、より安くお買い得に購入しようとするならば得ておきたいメリットになるでしょう。
他にも自宅から全ての手続きが可能なため、わざわざ時間をかけて契約に行く必要もありません。即日スマホが手に入るというスピード感はありませんが、手続きが本当に5分以内に終えることが出来る上に最短2日ほどで到着するのは楽です。時間を気にせず契約できて無駄にもしないのは社会人や主婦の方に大きなメリットになるはずです。
それにオンラインショップの販売ページ内ではチャットサポートが最近では行われており、店頭の便利な要素であるプラン相談や端末の相談といったものも行うことが可能になっています。オンライン契約に抵抗感がある人でもこれなら契約しやすいでしょう(docomoのみ)。
こうした理由から機種変更をするのならばオンラインショップをオススメしています。