Galaxy Note9 SC-01L/SCV40について、実機で気になるポイントをレビューしていきます。
ベンチマークスコアやアプリ起動の素早さ、バッテリー状況といった基本的な性能の確認と共に、Galaxy Note9独自機能であるSペンやDexといった機能の活用法についてをまとめています。
Galaxy Note9:ベンチマークスコアを確認
性能の確認に関して一定の参考になるであろうベンチマークスコアについて、数値の確認とその他の機種との比較を用意しています。
一部の機種に関してはこのベンチマークスコアを操作するメーカーなども出てきていますが、現状Note9に関してはそうした問題は報告されていないため、同様に問題が報告されていないハイエンドモデルとの比較を実施したいと思います。
Antutu | Galaxy Note9 | iPhone XS Max | Xperia XZ2 |
---|---|---|---|
スコア合計 | 281093 | 320491 | 250968 |
CPU | 86831 | 118270 | 81067 |
GPU | 126290 | 131751 | 109120 |
UX | 59878 | 64644 | 51704 |
MEM | 8094 | 8826 | 9077 |
Antutuのベンチマークスコアでは281,093点を記録しています。同じSnapdragon 845機種と比較すると若干高い数値が記録されています。
iPhone XSのベンチスコアよりも低くはありますが、あちらは専用OSでの最適化などが含まれているためそこまで気にする必要はないでしょう。
Geekbenchアプリでのベンチスコアはこちら。
Geekbench | Galaxy Note9 |
---|---|
SCS | 2376 |
MCS | 8674 |
RSS | 13518 |
BSE | 4600 |
どちらも価格相応といった数値が残されています。
発熱具合の確認
発熱具合というのも契約する上で気になるところかと思うので、上記のAntutuアプリを5回連続で回してみた時の発熱具合というのを同アプリ上で観測してみました。
一応Galaxy Note9には水冷機構が用意されていてバッテリー周りの発熱は抑えられているものの、Snapdragon 845のCPUが若干発熱しやすいため、そちらの熱が背面に広がっていくのが感じられることが多いです。
Antutuによるバッテリー計測 | CPU温度 | バッテリー温度 |
---|---|---|
1回目 | 38.7℃ | 34.8℃ |
2回目 | 39.2℃ | 36.7℃ |
3回目 | 43.3℃ | 37.2℃ |
4回目 | 41.6℃ | 37.9℃ |
5回目 | 43.6℃ | 38.4℃ |
負荷の具合としては2回目ぐらいでかなりキツイものになるわけですが、それでも40度ほどで収まっているというのは最新のフラグシップモデルの中で優れた結果でしょう。
水冷はこれを見る限りは確かに効いていると言えそうです。
また夏場に同じことをやるともっと温度は上がってしまうためにあくまでも参考にはなりますが、発熱に関してはそこそこ優秀な内容です。
アプリ起動時間を比較
もう一つ性能面での比較としてアプリの起動時間も比較してみます。ベンチマークスコアでは差があっても、こちらのアプリの起動速度などを比較してみることでベンチスコアが実際の利用シーンで数値通りなのかを判定してみたいと思います。
本来は動画などを撮ってそれで実際の挙動を見せるべきなのでしょうが、今回は手動で測ったものを表にまとめておきます。
Galaxy Note9 | iPhone XS Max | |
ポケモンGO | 約2秒 | 約1秒 |
Fate Grandorder | 約12秒 | 約6秒 |
デレステ | 約6秒 | 約3秒 |
あくまでも一部のゲームアプリを対象にしていますが、予想よりも差がある結果に。iOSのアプリは最適化などが済んでいるとはいえ結構差のある起動速度の違いが見られます。
Galaxy Note9自体の体感が比較的良かったため、ここまで差がつくことはないと思っていましたが、iPhoneとのベンチマーク差というのはこうしたところで出てきていそうです。
ちょっとショックな内容でしたが、ノッチのあるiPhoneに比べてGalaxy Note9のほうがゲームプレイ画面は広いため、そうしたメリットも考えながらこちらの起動時間の早さを捉えてみてください。
バッテリー確認
バッテリー持ちについても調べてみます。
バッテリー100%から最大の明るさでYouTube2時間、その後スリープ10時間をした場合のバッテリー持ちについてを検証してみました。
一応比較としてはiPhone XS Maxも同様の方法でバッテリー計測をしていますが、こちらは購入が1ヶ月前ということでバッテリー状況が異なるために、あくまでも参考として見といてください。
バッテリー状況 | Galaxy Note9 | iPhone XS Max |
---|---|---|
Youtube2時間 | 88% | 89% |
その後スリープ10時間 | 85% | 78% |
とりあえず優秀な部類かと思います。明るさがこれだけありながら2時間起動して80%を切らないなら十分でしょう。スリープ時のバッテリー持ちも優秀です。
ただ実際に使った感覚としてはGalaxy Note8と比較してもそこまでバッテリー持ちが向上した印象はなく、SoCの発熱などが起因でバッテリーが減りやすい動作というのがそこそこあるので、バッテリー容量が700mAhアップしてもその恩恵はそこまで感じられません。
ただバッテリー持ちが非常に良かったGalaxy Note8並の電池性能はあるのでそこは良いポイントです。向上はしていませんが劣化もしていないのでバッテリー周りには大分満足できるはずです。
Sペンの機能
Galaxy Note9ではSペンといった本体内蔵のスタイラスペンを持っています。
この存在はGalaxy Note9を他のハイスペック系スマホと明確にその差を感じさせるポイントの一つでしょう。
このSペンの機能についてもまとめておきます。
便利に使えたSペン機能
- メモ取り
- 長押しが効かない箇所でもコピペ可
- スクショ書き込み&切り取り
- リモコンでカメラシャッター操作
その他Sペン機能
- 絵描き
- 翻訳
- ルーペ
- 音楽再生や画像めくりのリモコン操作
便利なのはシンプルですがメモ機能。自分で使っても良いし他人に渡して何か情報を書いてもらうような使い方でもお互いスムーズに情報を共有できます。
Bluetooth対応によってペンがリモコンとしても使えますが、そのリモコン操作の中でも便利なのはカメラ撮影です。ラフにスマホを扱った状態でもシャッターが切れるため、写真撮影時の態勢というのを気にしなくて良いのは楽です。高いところ、低いところの撮影でシャッターボタンを押すためにちょっと無理な体制をしなくても手元でシャッターが切れるのは楽で便利です。
あとコピペ機能はペンを使った時に強化されるためこちらも非常に使いやすいです。通常だと長押しでも反応しない特殊な箇所の文章でも、リンク先へ移動してしまう箇所であっても選択ができる可能性が高まるため、コピペ機能はSペンを使っていてとても助かる要素です。
Dex機能
こちらもSペン同様にGalaxy Note9に個性を生み出してくれる機能です。
外部モニターに接続することによってパソコンに近い操作が可能になるDex機能は最近のハイエンドGalaxyが使える機能として一つ特徴的な存在です。
こちらについての機能も触っているのでレビューを。
良い点:大画面でスマホのアプリを複数同時に利用できるのはとても便利
Dexの便利で役立つところはスマホのアプリをモニターの大画面で使え、しかもそのアプリを複数同時で画面上に表示できるという点です。
割と便利なものが揃っているスマホ向けアプリを、わざわざ切り替えをしなくても同時にそれぞれ瞬時に利用できる状態にしておけるというのは役立ちます。しかもアプリのサイズを自由に変えられるため、スマホでは実現しえなかった大画面で情報量の多い形でアプリを利用できるようになっています。
作業効率のアップというのがあらゆる面で向上する機能であり、モニター周りを片付けて気軽にDexモードにできる環境構築というのをしておきたい機能です。
悪い点:操作性は悪い
作業効率がアップする閲覧性の高さというのはあるものの、正直長時間使うには操作性が結構悪いのでダルく感じられてしまいます。
マウス操作、キーボード操作は接続したスマホ本体で可能になっているのですが、これがあまり快適とは言えません。マウス操作はまだ何とかできますが、画面上のリンクや選択項目の範囲といったものが狭すぎて、スマホでのマウス操作のアバウトさだとクリックがずれてしまうことが多々あります。
キーボードもコードを接続した状態で扱うために、横持ち縦持ちどちらもコードが邪魔して使いにくさがあります。
長く使うにはその操作性の悪さというのが感じられてしまい、せっかく作業効率がアップする表示が可能な状況でマウス操作やキーボード操作が面倒に感じて長く触るには適さないものになっています。
便利な機能ではあるもののそれを操る方法がそこまで快適ではないというので惜しいところが目立つ機能です。
カメラ比較
カメラ性能も実際の写真で比較してみます。
基本どれもオート撮影となっています。各スマホ、AI機能が利用できるものはそのままオンとした状態での撮影です。
比較としてはわかりやすい夜景が中心です。日中の写真については比較についてなかなかわかりやすい指標がないのとこのレベルではどれもクリアな写真が撮れるということで、割愛しています。
夜景についてGalaxy Note9は強く、単体で見た時の印象はかなり優れたものになっています。ただそれ以上にiPhoneとP20 Proの夜景撮影能力が高いために、比較をしてしまうとその良さが目立たないものになってしまっています。
カメラ性能自体は相当に優れているものの、同程度のハイエンドやP20 Proのような機種と比較すると若干物足りなさというのはあるでしょうか。
光る看板の文字が若干白飛びや滲みというのが他の2機種と比べて感じられやすいものになっています。
といっても十分ですが。
バッテリー持ちが良いため2年運用前提で契約するのならば価格相応の高性能モデル
最後は個人的に使った感想を。
今回の性能確認でもわかるように、Galaxy Note9をつかっていて不満や不足を感じることはまずありません。
画面が大きく有機ELの発色は特に綺麗だと感じさせますし、そうした綺麗で大画面の中でストレスなく操作できる性能を持っています。バッテリー持ちも良く、長時間ゴリゴリのメイン機として使っていても夜までしっかり電池が残る点は高く評価できます。SペンやDexといった付加価値も用意されているため機能性も高く、スマホとして利用していく上での問題点はありません。
docomoもauも価格が高く、重量が200gを超えるところはネガティブな要素ではありますが、それぐらいしか悪いところというのは感じられないので、基本は安心して利用できるはずです。
価格さえ予算内であるならば個人的に冬モデル系の中ではかなりオススメしたい存在です。性能が良いのはもちろんですが、結構Sペンがコピペ関連で便利に使えるところが多いため、普通のスマホにはない快適な操作というものが用意されています。
価格は高いものの相応の良さを持ったハイエンドスマホです。
契約は各オンラインショップで。
頭金0円、オプションなしで契約できるため特に機種変更ではもっとも安心して契約できます。
docomoの場合には事務手数料も唯一0円、オンラインショップ限定特典で5184円分の還元とオンラインショップ優遇策を行っているので、ますますお得に契約できるようになっています。